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血の弔旗 講談社文庫

藤田宜永

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065125595
ISBN 10 : 4065125596
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2019
Japan

Content Description

金融会社社長が政界へ流す裏金11億円を、社長運転手の根津謙治が周到な計画の末、強奪する。事件への関与を疑われた謙治だが、アリバイ工作が奏功、逮捕に至らず、実業家として成功を収める。時効直前、かつての謙治の暴挙が綻びとして不穏な影を落とす。昭和の時代と風俗を克明に描く「戦後ノワール」巨編!

【著者紹介】
藤田宜永 : 1950年福井県生まれ。’86年に『野望のラビリンス』でデビュー。’95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。’96年『巴里からの遺言』で第14回日本冒険小説協会最優秀短編賞受賞。’99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞受賞。2001年に『愛の領分』で第125回直木賞を受賞。’17年には『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ふじさん

    金融会社社長の運転手の根津は、戦時中に疎開していた仲間3人と共謀し、根津の周到な計画の末に社長が政界へ流す裏金11億円を強奪する。事件への関与が疑われた根津は、アリバイ工作が功を奏し、逮捕されることもなく実業家として成功を収める。だが、時効直前に信頼していた部下の裏切りや警察の執念の捜査により、暴挙の真相が明らかになり、すべてを失うことになる。執念深い追手をかわし続けた謙治たちが、危機的な状況に追い込まれていく終盤は読み応え十分。戦後ノワールの巨編と呼ぶにふさわしい作品。ただ長い作品で読むのには苦労した。

  • T. Mu

    戦前から戦後にかけて、時代と共に描かれた作品でした。小説なので、えっ?そんなことが?という部分はありますが、ホントに面白かった❗️最後は切ないですね…💦4.5

  • 東森久利斗

    どっぷり感情移入、判官びいきな日本人根性丸出し、何とかしてあげたいけど、どうにもならない悶々した感覚、ドキドキな焦燥感への陶酔、読書エンドルフィンとドーパミンに溺れる心地よさ。著者渾身の圧倒的なストーリーテリング、ハードボイルドな味付けが絶妙、ノスタルジックな郷愁感ただよう極太の人間ドラマ。犯罪者という人間をとおして語られる戦後復興の足跡と人間の欲。スタンド・バイ・ミーな絆がやるせない。

  • はまちゃん

    藤田宜永氏の倒叙ミステリ。金貸しから身を立て財を成した男 原島勇平のお抱え運転手 根津謙治が戦時中の疎開先で知り合った男たちと組んで11億円を強奪するところから話は始まる。犯罪に手を染め、強奪に成功し、警察やヤクザからの追及から逃れ、事業に成功し、家庭を持ちながらも、常に過去の犯罪の影に怯えながら人生を送っていかざるを得ない。どんな魅力的な人間であっても、悪事に手を染めたら、その報いを受ける、悪因悪果であろう。しかし、700ページを超える大作ながら、サクサク読ませるリーダビリティはさすが藤田宜永氏だなぁ。

  • ねぎまぐろ

    ★★★

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