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-196℃のゆりかご

藤ノ木優

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093867184
ISBN 10 : 4093867186
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan

Content Description

母はなぜ、義母だと嘘をついたのか

明日見つむぎはごく幼い頃に父と母を亡くし、母方の親戚である奈緒に引き取られた。奈緒は心に不調を抱えながらも「義母」としてつむぎを懸命に育てる一方、心の距離を取ることにはこだわり、「母」と呼ばれることをかたくなに拒んでいた。

そんなある日、病院から奈緒が倒れたと連絡が入る。持病の子宮腺筋症が悪化し、大量に出血したのだという。急ぎ病院に駆けつけるつむぎだったが、そこで医師から奈緒の病状だけでなく、奈緒がつむぎの実の母親であることも告げられる。

信じがたい話に愕然とするが、医師が持つカルテには、たしかにこの病院で奈緒がつむぎを出産したことが書かれていて――。

母はなぜ、義母だと嘘をついたのか。18年間隠された出生の謎を追う、現役医師作家が描く圧巻の家族小説。

【著者紹介】
藤ノ木優 : 産婦人科医・医学博士。2020年、第2回日本おいしい小説大賞に「まぎわのごはん」を投稿。21年、同作を加筆修正し小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • よつば🍀

    本作の主人公、18歳のつむぎは幼い頃に両親を亡くし、義母の奈緒と二人暮らし。義母はパニック障害の持病を抱えており、つむぎは家の中でも絶えず気を張って生活している。互いに他人行儀で、家庭の温かさは微塵も感じられない。ある日、義母の奈緒が倒れ、病院へ駆けつけたつむぎに明かされた真実は残酷だ。タイトルの-196℃は凍結胚を保つ為の温度で本作の鍵となる。性暴力による望まぬ妊娠もあれば、妊娠を切望する女性もいる。不妊治療に一縷の望みを託す、切なる思いが伝わって来た。それでも尚、つむぎのルーツには疑問が拭えなかった。

  • のりすけ

    現役の産婦人科医師なので医学的には正確なんだろうと思う。ただ、情感とかそういう部分は物足りなかった。情が無い人間に情がどうのこうの言われたくねぇよ!…ごもっともです。もう少しそれぞれの事を掘り下げても良かったかな。枝葉が緻密で幹が細い、そういう感じを受けてしまった。

  • ふわりん

    何の予備知識もなく読み始めて冷凍胚移植?聞き慣れない言葉がたくさん出てきたので、少し戸惑いながら読み続けた。日頃関わりのないことなので、不妊治療の一環なんだな、当事者は大変だろうと漠然と思ってた。でも読み続けていると、そうだよね、胚移植で産んだ人がいるなら当然産まれた子供がいるんだし、事実を知ってショックを受けることもあるかも、と思い至った。ただこの物語の関係者は皆んなちょっと現実的ではないような気がした。私には医療の知識もなくただ物語を楽しみたかっただけだったので、あっけない終わり方も物足りなく感じた。

  • TI

    −196度である程度は想像つくが親子というより・・・。 主人公もその母親もいまいちはっきりしない性格でのめり込めず。うまい作家さんが書けばもっと面白くなりそう。

  • mawaji

    タイトル通りの生殖補助医療にまつわる物語は、その光と闇を描きつつ当事者の出自を知らされた時の戸惑いや法整備の議論すらまともにされないまま取り残されるクライアントのために暴走せざるを得ない医療従事者の歯痒さなど現場の声が反映されながら繰り広げられる展開で、諏訪マタの根津先生やセントマザーの田中先生などがチラチラと頭を掠めながらの一気読みでした。医療監修もしっかりしているようで、今現在の凍結胚移植の流れも確認できて勉強になりました。体外受精児もクラスにひとりくらいいる時代になったんだなあと感慨深く思われます。

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