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名探偵たちがさよならを告げても

藤つかさ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041159545
ISBN 10 : 4041159547
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan

Content Description

教師の傍ら執筆活動を続け、ミステリ作家として一世を風靡した作家・久宝寺肇(きゅうほうじはじめ)が癌で亡くなった。恩師である久宝寺の死と時を同じくして母校に国語教師として赴任した辻玲人(つじれいと)は、田路の遺稿を入手する。それは不可能状況での殺人を描く短編ミステリのプロットで、解決編のない状態だった。「探偵」になるのが夢だという女子生徒・あずさと協力して、遺稿の続きを探す玲人。しかし校内で女子生徒の死体が発見され、その死の状況は遺稿プロットとまるで同じだった。


【著者紹介】
藤つかさ : 1992年兵庫県生まれ、大阪府在住。2020年に「見えない意図」で第42回小説推理新人賞を受賞。改題した同作を含む『その意図は見えなくて』で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • itica

    教師であり小説家であった久宝寺が亡くなる前に遺したミステリ小説のプロット通りに生徒が亡くなった。この殺人事件を解明するため、自ら探偵に名乗り出た生徒のあずさ。と言うことだったが、私には非常に読みにくかった。生徒が教師を助手にして、しかし何か解明が進んでいるとも思えず、事件の真相も唐突に思えた。多分、生徒の痛々しいまでの純真さと、瑞々しい感性について行けなかったおばさん(私)のせいだと思うけれど。

  • えんちゃん

    タイトルに惹かれ。ビターな青春ミステリ。探偵になりたい女子高生が挑む、遺稿に似た密室殺人の真相探し。先生パート(過去)と生徒パート(現在)それぞれの事件で人が亡くなっているため若干ややこしい。結末で一気に物語の意味がわかる構造。あれもこれも全部伏線。最初と最後のやりたいことリストが泣けた。やっぱりあずさは字が綺麗だった。これは是非とも2回続けて読んで、タイトルの意味を味わって欲しい。

  • オーウェン

    教師でありミステリ作家でもある久宝寺が遺した遺稿。 それにはミステリの結末が書かれておらず。 その謎に探偵志望の女子高生あずさが挑むが、学校内で遺稿に酷似した事件が起き殺人が。 女子高生が名探偵に憧れるという珍しい設定だが、それが遺稿に関係している鍵に。 練炭自殺の密室の謎にも答えが出ているが、何よりも名探偵になるという事実。 ラストのほろ苦さが印象的。

  • シャコタンブルー

    読後あらためて装画を眺めた。当初は彼女達の笑顔と内容とのギャップに少し違和感を抱いたが、悲しみを分かち合えた無垢の友情の表現にも思えた。高校生でありながらも日常的に死を意識して生きることの絶望感が迫ってくる。悲壮感は無くただそこには死が存在しているだけのようにも思えた。「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」 犯行動機や証拠など突っ込みどころも多数あったが・・最後まで読ませる言葉の力があったように思える。次作も楽しみだ。

  • えみ

    この小説を読み始めるということは、あなたも私も誰も彼も等しく探偵であった。そしてその背に刃物を突き付けて絞首台へ送るのは“犯人”でなくてはならなかった。探偵が探偵としてあるべき行動をとる。それが「さよなら」を告げる理由。図書委員である高校三年生の深野あずさは校内で友の死の現場に遭遇する。一体何が?探偵役を買って出て、真相を自らの手で掴む決意をするが、そこには既に亡くなっている教師であり、司書であり、有名小説家であった久宝寺肇の未発表の小説が関わっていることを知る。絶望の希望は救いなのか、問われた気がする。

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