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鼓動

葉真中顕

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334102579
ISBN 10 : 4334102573
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan

Content Description

ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。私もこんなふうに死ぬのかもしれないーー。刑事と犯人、二つの孤独な魂が交錯する。困難な時代に生の意味を問う、感動の社会派ミステリー。

【著者紹介】
葉真中顕 : 1976年東京都生まれ。2013年『ロスト・ケア』で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー『絶叫』は吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の候補、『コクーン』は吉川英治文学新人賞の候補、『Blue』は山田風太郎賞候補となる。’19年『凍てつく太陽』で大藪春彦賞、日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。’22年『灼熱』で渡辺淳一文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    葉真中 顕は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、昭和平成風俗史社会派厭ミスの秀作でした。これから、ドンドン起こりうる類いの事件かも知れません。 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334102579

  • いつでも母さん

    子どもを産んだ時「生まれてくれてありがとう。健やかに育ちますように」とそれだけを願ったはず。誰しもン十年後に我が子が引きこもりになるなんて想像もしないはず。生きてるだけでお金は掛かるし親は先に逝くのだ。その後は?葉真中さんの書き下ろし新刊は8050問題を描く社会派ミステリー。引きこもりの犯人・草鹿が起こした二つの殺人事件。自供の裏側を刑事・奥貫綾乃が追うのだが、彼女も自分とダブる闇と対峙する。真相が明らかになっても心は重い。死ぬも大変、生きるも大変。同じ大変ならば命尽きるまで生きてみようか。

  • のぶ

    読み応えのあるミステリーだった。恥ずかしながら本作のテーマの一つである8050問題の事を知らずに、途中で調べてみたら理解力が増した。ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人は18年も引きこもった生活を送っていた人物が逮捕された。そして父親も刺し殺したと自供する。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。事件に関わっていた人たちは皆、生活弱者ばかりで、その真実が徐々に明かされていくにつれ、胸を締め付けられるような気持ちになった。昭和後半以降の世相も描かれていて、社会性も強い物語だった。

  • ちょろこ

    重い一冊。時代の流れを追い事件の真相を追う。これぞ葉真中さんの社会派ミステリ。衝撃的な老女殺害事件。その犯人とされる男はいわゆるひきこもり。些細なことからの社会との断絶、"承認"に縛られた彼のもがきがどんどん叫びという重みとなってのしかかる。もしかしたら自分はもちろん、誰もが陥ったかもしれない怖さを含み、終始、心を突いてきた。そして今作は犯人と同世代の奥貫刑事の向き合い方が印象的。彼女自身の心情を随所に重ね合わせる姿、終盤、心からほとばしった彼女の言葉が良い意味で重く胸に落ちてきた。言葉の救いが心に残る。

  • シナモン

    みんな普通に生きたいだけなのに。どうしてこうなってしまうのか。時代に翻弄されたと一口に括ってしまうのは簡単だけど、やり切れなさに心はざわつく。事件の捜査と犯人の半生が交互に描かれ、じりっじりっと重なっていく時間軸。葉真中さんの読ませる力に圧倒される一冊だった。

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