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星火瞬く 講談社文庫

葉室麟

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062778862
ISBN 10 : 4062778866
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2014
Japan

Content Description

外国人憎しの異人斬りが横行する幕末、世界を相手にしたロシアの革命家、バクーニンが横浜に現れた。小栗忠順、高杉晋作ら幕末の志士と対峙し革命の本分を説くバクーニン。同時に勃発するイギリス公使館襲撃事件。彼は真の革命家か、ロシアが放った謀略の仕掛人か。革命と維新に揺れる時代の隠された真相が暴かれる。

【著者紹介】
葉室麟 : 1951年、福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業。地方紙記者などを経て、2005年、『乾山晩愁』で第29回歴史文学賞を受賞し、デビュー。2007年、『銀漢の賦』で第14回松本清張賞、2012年、『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • harass

    アナキズム入門よりこの本を知る。アナキストバクーニンは逃亡のさいに、日本を経由したのは史実であるが、彼と幕末志士とからませたフィクション。シーボルト事件で追放されたシーボルトとその息子は29年ぶりに日本を訪れる。主に息子からの視点で語られていく。ロシア、イギリス、フランスの思惑と幕府側の駆け引きと、幕末志士たち。正直、こじんまりした印象。ホラ話と歴史モノのバランスを考えてしまう。まあ楽しめたほうだったが。この作家は初読みのせいもあるが、おそらく主要作品と作風が異なるのだろうと思われる。

  • 優希

    シーボルトの息子目線で描いた幕末の物語。そのせいか、やたら外国人が目につきました。新しい視点で日本の歴史を捉えようとした実験作と言ってもいいでしょう。登場人物に若干魅力が欠けているのが残念なところですが。

  • エンリケ

    シーボルトの息子の視点で描かれた幕末の物語。外国人を中心に据えたお話が斬新だった。歴史を彩る有名人達も登場するのも嬉しい。物語はロシアの革命家を中心に展開する。考えてみれば明治維新も一種の革命。彼の暗躍がどれ程それに寄与したかわからないが、目指すものが民の幸福というのなら少々方向性を異とする。維新の原動力となったのはおそらく諸外国からの侵略に対する恐怖感。多分に野心も持ちながら登場人物達は方向を違えながら奔走する。その中心に居るロシアの怪人物が一番ピュアだったとは皮肉。作者練達のストーリー展開を満喫した。

  • ミスターテリ―(飛雲)

    シーボルトが29年ぶりに息子と来日。13歳の少年はこの地で初めて世界を知り大人になる。ー日本に亡命中のバクーニンは言い放つ「君にひとつの秘密を教えてやろう。世界はつながっているのだ。東洋の小さな国で開けた鍵が地球をひとまわりして、ロシアの扉を開けて新たな流れを呼びこむー世界は犠牲なくして前に進めないのだ。」倒幕を企てるもの、異人を殺そうとつけ狙うもの、新しい時代を切り開こうとするもの・・多くの犠牲の中、変革を遂げていく日本の姿を、外国人の視点から描く。ひさしぶりにダイナミックな歴史の流れを堪能した。

  • shiozy

    葉室麟にしては奇妙な作風だ。武士の誇りやその裏返しとしての哀れさを語る、というのが葉室麟のスタイルなのだが、本書はロシアの革命家バクーニンが幕末日本に密入国して、革命を企図するというお話。脇役にシーボルト親子や勝海舟、高杉晋作などを配し、それなりに幕末の機運を醸し出すが、内容・語り口ともに、葉室麟にしては軽い。ま、それらしくない葉室麟もたまにはいいけどね。☆ふたつというところか。

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