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政岡憲三とその時代 「日本アニメーションの父」の戦前と戦後

萩原由加里

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784787273741
ISBN 10 : 4787273744
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2015
Japan

Content Description

戦時下の一九四三年に傑作『くもとちゅうりっぷ』を作り上げたアニメーション監督・政岡憲三。彼の足跡を軸に、トーキー漫画映画の登場など、戦前の日本の映画史・アニメーション史に光を当てる。そして、戦後の人材育成や、漫画映画からテレビアニメへの橋渡しの役割も検証して、政岡の功績を再評価する。「手塚治虫以前/以後」「映画/アニメ/テレビ」などの枠組みでは収まりきらない日本アニメーション史のダイナミズムを、政岡が歩んだ道から照らす。

目次 : 第1章 美術とアニメーション(画家と漫画映画/ 動きを描く/ 美工・絵専での教育 ほか)/ 第2章 映画のなかの漫画映画(大大阪の時代/ 劇映画の世界へ/ 京都と漫画映画)/ 第3章 トーキーは漫画映画を変える(トーキーとは何か/ トーキーアニメーションの登場/ 日本における漫画映画のトーキー化 ほか)/ 第4章 二つの『くもとちゅうりっぷ』(『くもとちゅうりっぷ』制作の経緯/ 「くもとちゅうりっぷ」から『くもとちゅうりっぷ』へ/ 一九四三年当時の評価 ほか)/ 第5章 『ファンタジア』という呪縛―戦時下日本の漫画映画と制作者(瀬尾光世/ 戦時下日本での『ファンタジア』/ 戦争とアニメーション ほか)/ 第6章 漫画映画制作者たちの戦後―絵本作家への転身(プロパガンダからの脱却/ 映像の実験/ 「すて猫トラちゃん」シリーズ ほか)/ 第7章 漫画映画からテレビアニメへ―戦前と戦後を結ぶもの(政岡憲三の弟子たち/ 政岡憲三神話の復活/ 即戦力としての人材養成 ほか)

【著者紹介】
萩原由加里 : 1979年生まれ。立命館大学文学部史学科日本史専攻卒業。立命館大学大学院先端総合学術研究科表象領域修了。立命館大学、甲南女子大学ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 富士さん

    日本の商業アニメの技術的な起源、政岡憲三さんの歴史的な意義は誰もが認めるところでしょうが、資料の制約のためか、誰も手をつけられなかったところを果敢に挑戦された萩原先生の業績は大きいと思います。政岡さんって最期まで“お坊ちゃん”だったんですね。それが新鮮な発見でした。アニメ方向からのアプローチの限界を絵画方向や教育方向からのアプローチで打ち破ろうという切り口がアニメの研究方法としては勉強になります。絵画はあまり注目されない隣接業界ですし、教育という雇用は無視できないように思います。これは有効な視点です。

  • 印度 洋一郎

    日本アニメの先駆者の一人であり、現代のアニメにも多大な影響を残している政岡憲三の生涯を、アニメ以前の絵画や映画なども含めて、通説を検証しながら追った好著。元が論文なので生硬な文体で読み易いとは言えないが、真摯な書きぶりが好感が持てた。資料が少ないのだろうが、映画界との関わり(特に実写映画の特撮を請け負っていた件について)をもうちょっと突っ込んだ内容で読みたかった。名作「くもとちゅうりっぷ」の周辺文献も含めた分析は読み応えがある。

  • 早海徒雪

    素晴らしい。政岡憲三その人の人となりを丹念に洗い出し、いわば「通説」として伝わっているその功績をあらためて再認識しながら、ジブリまで続く創世記からのアニメーションの歴史を手堅くまとめ上げている。元は研究論文のせいか、確かに文章は硬く、評伝のような熱っぽさはないものの、章ごとに取り上げられている参考文献の多さと、その的確な批評、全体を覆う温もりといたわりの視点に、心地よく引き込まれて、一気に読み進んでいった。本当に、本当に良い本だと思う。

  • Sumioh Watanabe

     非常に立派な研究書で、多くを教えられました。こういう本はすぐに手に入らなくなる傾向があるので、草創期のわが国アニメーションに興味のある人はぜひ、買って読んでいただきたい。

  • わとそん

    すごくおもしろい

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