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「社会」の誕生 トクヴィル、デュルケ-ム、ベルクソンの社会思想史

菊谷和宏

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062585088
ISBN 10 : 4062585081
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

神という超越性に包摂された世界から、社会という観念が切り離された時「社会科学」が生まれた。19世紀フランスに生まれたトクヴィル、デュルケーム、ベルクソンを読み解く、これまでにないユニークな思想史。

【著者紹介】
菊谷和宏 : 1969年愛知県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)DEA課程、パリ第七大学招聘研究員、ユーロメッド・マルセイユ客員研究員等を経て、現在、和歌山大学経済学部教授。日仏社会学会理事。専攻は、社会思想史、社会哲学。主な著書に、『トクヴィルとデュルケーム―社会学的人間観と生の意味』(東信堂、日本社会学史学会奨励賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • evifrei

    @トクヴィル、Aデュルケーム、Bベルクソンにみられる思想史の展開に基づき、「社会」の誕生を考察する。著者の指摘によると@神授されたものではなく人間相互の存在により成立する「社会」は七月王政から始まり、A身体を基盤とする現実的「生」の存在する場として発展した後、B生命・時間に基づく「持続」の場として展開していく。「社会」の誕生とは社会学の分野で主に扱い考察を深めるテーマだが、多くの社会学の書籍がデュルケームの思想のみに着目する事が多い中、本書は一連の流れとして「社会」の誕生を捉えており非常に興味深く読めた。

  • かんがく

    フランス近代史の概略とともに、その中で共通性をもつ自由な「人間」によって構成される「社会」という概念がどのように成立したのかをトクヴィル、デュルケーム、ベルクソンの3人の思想家を引用しつつ解説する。使う言葉が難しいが、同じ内容が繰り返し述べられるので理解はしやすかった。ヨーロッパの人間観・社会観を理解するにはキリスト教をもう少し深く学ぶ必要があると思った。

  • Mealla0v0

    今日社会の言葉で理解されるような全体、ひとまとまりは、かつて「世界」と呼ばれていた。世界とは、神のような超越性に権威付けられた全体であった。だが、トクヴィルはこの世界が革命によって崩れ、その代わり「社会」が生起する歴史を目撃した。社会とは、超越性を失い、内在的に特権化された相互行為の所産である。デュルケムは社会を客観的に記述する学知を生み出し、社会を、そしてその担い手たる人間性を特権化した。ベルクソンは、生の哲学において人間性を超越項と措定することで社会は社会によって特権化する方途を拓いたのだという。

  • 白義

    社会という概念の誕生と根幹にある生の哲学を中心に、トクヴィル、デュルケーム、ベルクソンという一風変わったならびの思想史とフランス近代史を一つの物語として見事に語った力作。トクヴィルが向き合った世界からの世俗社会の分離、世俗という牢獄からデュルケームの社会学とその科学の背後に潜む生命の哲学、そしてベルクソンの、他者との相互創造としての愛、とそれぞれの思想家たちの内在平面が見事に一本のストーリー、歴史として緊密に絡まり、リンクする。何か上手い小説を見ているような感覚だ。ボリュームのわりに中身が濃い

  • D.Okada

    「人間の生が不断の創造である以上、[...]我々は身体に基礎付けられた現実を生きる人間として、互いに自由に意識的に創造し合うことができる。いや、たとえその程度は様々であれど実際に日常的にそうしているはずだ。我々人間は「物」では、機械では、組織の部品では、ありえないのだから。本性において自由でない〈私〉、自由でない「社会」などありえない。人間の生が意識的反省的な自発的自由である以上、そのような〈私〉や「社会」は、「死である生」というまったくの矛盾、まったくの非現実を意味することになるのだから」。

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