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日本軍ゲリラ台湾高砂義勇隊 台湾原住民の太平洋戦争 平凡社新書

菊池一隆

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582858860
ISBN 10 : 4582858864
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本植民地台湾において、台湾原住民「高砂族」は、支配・差別構造の底辺に追いやられていた。太平洋戦争勃発後、その構造が高砂族を南洋戦場へと送り出す。当初は軍属として、やがて兵士として。陸軍中野学校出身者の指揮の下、彼らはどんな悲惨なゲリラ戦を強いられたか。

目次 : 第1章 台湾原住民・高砂族/ 第2章 高砂義勇隊の成立/ 第3章 銃後の台湾原住民/ 第4章 陸軍中野学校と高砂義勇隊/ 第5章 南洋戦場での連合軍との激戦と高砂義勇隊/ 第6章 南洋戦場の実相/ 第7章 日本の無条件降伏・敗戦/ 第8章 台湾への生還―日本敗戦後の元高砂義勇隊員

【著者紹介】
菊池一隆 : 1949年宮城県生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科(史学)博士課程単位取得満期退学。現在、愛知学院大学文学部教授。博士(文学)、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yamatoshiuruhashi

    台湾の現地人を当初は軍属として雇用し、戦局悪化に伴い兵士として使う。「日本人」として戦った彼らに対して日本という国家は、戦後彼らが日本人でなくなったこと、国籍が違うことで何らの補償もましてや顕彰もしていない。これは恥ずべきことである。その認識のもとに本書を手に取ったが、ますますその思いは強まる。日本軍の下に南方戦線に従軍し漸くに生還したら、蒋介石国民党軍に強制的に徴募され大陸で戦い、中共軍の捕虜となったら赤軍に編入されて朝鮮戦争では北朝鮮のために戦わされ、生き残れば紅衛兵に糾弾された人々に頭を垂れるのみ。

  • スー

    日本統治時代に最も低い地位におかれた原住民達は地位向上を目指し自ら言葉を封じ積極的に日本化し、戦争が始まると軍に志願、場所や戦争末期には強制的に出征させられ激戦地の南方に送られる。当初は荷物運びや屯田兵のような事をしていたが戦局の悪化により兵として扱われる。彼等は視力聴力嗅覚に優れ鳥の鳴き声の変化で敵に気付き、夜間もジャングルで迷わず音も立てずに敵に忍び寄る事が出来る為に常に先頭に置かれ激戦を繰り広げ多くの戦死者を出した。帰国後も妻が強制的に慰安婦にされてたり日本協力者とされ困難を生活を余儀なくされる

  • ようはん

    台湾の山岳部に住んでいた原住民の高砂族は太平洋戦争当時、日本軍に徴用され日本兵として戦ったという事実が語られる。南国の山岳育ち故に南方戦線のジャングル生活に適応し皇軍としての忠誠心も高く勇猛であったが、数多くの戦死者を出し戦後は国民政府に利用され日本にも冷遇気味の扱いで不遇だった。しかしニューギニア戦線での過酷な死の行進や人肉食の描写はきつい。日本軍は高砂族からジャングルの適応術を学ぶべきであったかもしれないが2度と悲惨な侵略劇は起こして欲しくは無い

  • ののまる

    太平洋激戦区で日本兵を助けた高砂義勇隊についてはよく知っていたが、銃後の台湾原住民の妻や娘たちが、台湾駐在日本軍兵士のための慰安婦に「総動員」として強制従事させられていたことを初めて知った。また日本軍兵士として戦い靖国に合祀されているのに(本国に返したいと要請しても却下)、きちんと戦後補償をしていないなど、日本の戦後処理は本当に他者に対して結果的に侮蔑的な態度だ。

  • CTC

    7月の平凡社新書新刊。著者は愛知学院大教授。高砂族は台湾原住民16民族の総称(戦前は7種族とされていた)。本書は当時「最も進化(日本化)している」と云われたタイヤル族中心に構成されている(37年時点の台湾人口は545万人、うち高砂族全体は15.4万人、タイヤルは3.7万人で3番目の人口)。台湾からは志願・徴兵合わせて8万の兵と12万の軍属が出征しているが、実はこの、今も名高い高砂義勇隊はそのうち3,843人を占めるに過ぎない。最後の日本兵スニヨン=中村輝夫さん含め(氏はアミ族)、精強だったという事だろう。

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