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ループ・オブ・ザ・コード

荻堂顕

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103538226
ISBN 10 : 4103538228
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2022
Japan

Content Description

〈抹消〉を経験した彼の国での現地調査を命じられた「私」。謎の病とテロ事件に隠された衝撃の真相とは。大飛躍のデビュー二作目。  


【著者紹介】
荻堂顕 : 1994年3月25日生まれ。東京都出身。早稲田大学文化構想学部卒業後、様々な職業を経験する傍ら執筆活動を続ける。2020年、『擬傷の鳥はつかまらない』で第7回新潮ミステリー大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    伊藤計劃の正統な後継者が出現した。世界的な疫病禍後に生命優先主義の管理体制が構築された社会に叛逆し、生物兵器を使った大量虐殺を強行し過去を抹殺された国。子供たちに起こった謎の奇病を調査する過程で浮かび上がる、アイデンティティなきユートピアに生きるのを拒む旧体制派。記憶を抹消して新しい世を創れると信じるか、他者に強制された生より「生まれなければよかった」反出生主義に理想を求めるのか、よりましな悪を選ぶしかない諦念に満ちたディストピアは人の心の傲慢さの産物なのだ。次の世代に希望を託すしかない結末は哀しく苦い。

  • ずっきん

    読み応え抜群。端正な文章、秀逸なプロット、多岐にわたるテーマの扱いの巧みさ。それらが過去を抹消された国で突然発症した奇病の原因究明に挑む国連調査官の、近未来アクションスリラというエンターテイメントに乗って襲ってくる。並べて語るべきは『虐殺器官』という声に異存無いが、個人的には本作の方が洗練されていると思う。さあて「日本の作家が外国を舞台にした作品を上梓する意味がわからない」などと選評する方々にはさっさと退いていただきたい。過去も軌跡も大事だが、二択ならわたしは躊躇なく未来に票を投じる。国内年ベス更新かな。

  • ☆よいこ

    20年前に国連決議で「消滅」した国が舞台。重大な非人道的破壊活動が原因で歴史も文化も無かったことにされた国《イグノラビムス》で、多くの子供が不可解な症状で苦しんでいた。国連組織のWEO(世界生存機構)から派遣された、アルフォンソは調査にあたる。一方で密命を受け、テロリストが奪った生物兵器の行方も追う。アルフォンソはゲイで、パートナーのヨハンは子供が欲しいと望み、アルフォンソは悩む▽近未来ディストピア、反出生主義。翻訳物ぽい二段組で最初読みにくかったが、スパイ小説ばりのアクションは良かった。

  • 猿吉君

    ディストピアSF小説、人間や人種、人生について考えさせられました。@私の苦手な虐待系が入っていて途中までなかなか読むのに苦戦しました。A主人公アルフの性格がイマイチ理解できず、なんでそんなに強いの?と疑問。B全体のストーリーは面白くてアクションも良い、後半は一気読みさせる実力アリ。C敵側の意図はさっぱりわかりませんでした、他人に迷惑かけないで自分で処理したら?。点数70/100→面白いけど何かもやもやしたものが残りました。読書中非常にいろんな事を考えさせられる秀作ではあると思います。読後感は良かったです。

  • 路地

    民族浄化の惨劇を経て、過去の一切を抹消されすべてを造り替えられた国という特殊な舞台で交錯する、生きることを拒否するかのような子供たちだけを襲う奇病、子供を残すことに拒否感を覚える主人公、生殖機能を失わせる病原菌の散布を目論むテロリストたちの攻防。そのすべての原因が失われたアイデンティティにあること、断絶した世代間のつながりを修復することが未来への希望であることを実感する。長編ながら、一気読み不可避の面白さだった。

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