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役職定年 角川文庫

荒木源

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041135709
ISBN 10 : 4041135702
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2023
Japan

Content Description

金融系人事のエキスパートとしてキャリアを重ねてきた加納英司は、42歳にして大手生命保険会社の永和生命に転職する。「構造改革推進室長」という肩書とともに迎え入れられた加納に与えられた任務は、働かないシニア社員、通称「妖精さん」たちを絶滅させることだった。あらゆる手で追い出しを謀る加納に対抗し、シニア社員は「妖精同盟」なる組織を結成する。社会問題を多様な視点からコミカルに描いた痛快お仕事小説!

【著者紹介】
荒木源 : 1964年、京都府生まれ。東京大学文学部仏文科卒、朝日新聞社に入社。2003年『骨ん中』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • W-G

    現実で起こりうる世代間の軋轢というか、俗にいう「働かないオジサン」問題を、かなり戯画化して題材にとった作品。妖精さんという造語だけでも面白い。実際に使われているのだろうか。最後はなんとなく丸く収まった雰囲気に落ち着いているが、現実世界ではそうは問屋がおろさないと思う。散々仕事をサボり倒していた人が、一度だけ業務にあまり関係ない人命救助に役立っただけで役員にまで返り咲いてしまう会社では、絶対に社員の中に膿をためてしまう。この手の作品では、最終的に会社を悪者にしがちだが、それだけでは少し浅いような。

  • おしゃべりメガネ

    今年、遂に?50の大台にのる自分としては決して他人事ではない話。主人公は金融系人事のエキスパート「加納」は42歳、大手生命保険会社のとある任務を手掛けるコトに。その任務とは'働かない'シニア社員こと通称'妖精さん'の人員整理になります。今は自分も管理職となり、一部のシニア社員に関しては思うトコがあります。「加納」の人事施策もなんのその、「妖精」たち、働かないシニア社員達は同盟まで組んで対抗する始末に。なんとか辞めさせたい「加納」と意地でも辞めない「妖精同盟」たちの一進一退の攻防がなかなかシリアスでした。

  • ででんでん

    妖精さんの生態?の描き方がエグうまい。実在されるのかはわからないけど。妖精さんレベルではないが、職場でモヤモヤすることはたくさんあるから、思わず感情移入してしまった。後半は、全く違う方向へと転換していく。ターゲットは妖精さんから魔女へ?こんなふうにうまくいくかは別としておもしろく読ませてもらった。

  • あっ!chan

    どの業界も人手不足が深刻な問題になる一方で、定年延長が進み、将来を担う若手のモチベーション確保のために、年功序列制度の見直しや役職定年や再雇用制度が始まり、いろんなひずみが生まれている。私がいた会社では「妖精さん」は見受けなかったけど、小説の上とはいえ見事なネーミング...しかも最後のオチにつながる伏線だったとは。読んでいる内になぜだかだんだん妖精さん達を応援している自分がいるのは?と思ったいたら、やっぱり最後は拍手喝采のハッピーエンド、良い会社になって欲しいですね。

  • どぶねずみ

    最近よく聞く言葉。役職定年というのは私自身にも10年以内にやってくる。今、間近に役職定年を迎えた人たちのそばで働いていると、面倒くさい人たちだなぁと感じることが多い。こちらが素直に接しても臍曲げた会話しかできなかったり、持ち上げてやる気を起こさせても悉く覆されたりと腹立たしいことばかりだ。本書の生保会社も例外ではなく、人事が「妖精さん」一掃プロジェクトに取りかかり、私も応援したくなったが、急にプロジェクトの趣旨が変わって妖精さん同盟と結託する結果になるのはどんでん返しというより、無理矢理感があったかな。

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