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おらおらでひとりいぐも 河出文庫

若竹千佐子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309417547
ISBN 10 : 430941754X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan

Content Description

24歳の秋、故郷を飛び出した桃子さん。住み込みのバイト、周造との出会いと結婚、2児を必死に育てた日々、そして夫の突然の死―。70代、いまや独り茶を啜る桃子さんに、突然ふるさとの懐かしい言葉で、内なる声たちがジャズセッションのように湧いてくる。おらはちゃんとに生ぎだべか?悲しみの果て、辿り着いた自由と賑やかな孤独。すべての人の生きる意味を問う感動のベストセラー。

【著者紹介】
若竹千佐子 : 1954年、岩手県遠野市生まれ。岩手大学教育学部卒業。主婦業の傍ら、幼いころからの「作家になる」という夢を持ちつづけ、55歳から小説講座に通いはじめる。8年の時をかけて『おらおらでひとりいぐも』を執筆、2017年、河出書房新社主催の新人賞である第54回文藝賞を史上最年長となる63歳で受賞しデビュー。翌2018年、同作で第158回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ろくせい@やまもとかねよし

    気持ちが巻き込まれる感覚。確かに物語を理解する。客観的視点も自覚する。理由もわからない突然の落涙。それに気づき、なぜ?と読了。初めての読書経験。驚きとともに文学的問いの一端に触れたような心地よい感動。素晴らしい時間。話し言葉で綴られる老女の日常と回想。他者に理解してもらえない理屈っぽい自己。そんな自己も愛する人、守りたい人に恵まれたとの自覚で幸せなはず、だった。愛した人の死で辛く悲しい記憶が色鮮やかに輝く。そこにこそ自己の生を確信。草木や雲が孤独を癒し、不変な山が生を喚起。そして言葉が生を優しく肯定する。

  • rico

    夫を失くして長らく一人ぐらししてる桃子さん、御年70代半ば。あれこれ想いめぐらせる中、聞こえてきた色々な声。つまり自問自答。お国言葉、ジャズ。リズムに乗ってかろやかに、自らの奥に分け入っていく。ひょっとして、ずっと押し込めてたことも見えちゃったりした?でもなんだろ、不思議な解放感。46億年の地球の歴史、生き物であること。エウレカ!とは言ってないけど、そんな感じ。身体は動かなくなっても、年を重ねることで得る自由って、きっとある。脳内BGMは何故かドリカムの「晴れたらいいね」。町田康さんの解説がいい感じです。

  • KAZOO

    芥川賞を受賞したときから気になっていた本ですがやっと文庫で手に取ることができました。70歳を過ぎた夫のいない寡婦が岩手の地方弁での独白をつぶやいています。あまり起伏のない話ですが夫と知り合ったころなどまたいかに夫を思っていたかがよくわかります。私の好きな田中裕子さんでの映画化がされているということですがかなり難しそうな感じですね。

  • カピバラKS

    ●カピバラKSの90歳認知症老母は「誰も喋る人がいない」と言い、近所の人も「寂しそう」と言う。しかし、デイサービスを勧めると、他人に気を使うから嫌とのこと。困ったものである。●カピバラKS自身もコミュ障独身中年で、親戚とは老母介護のイザコザにより疎遠、寂しい老後まっしぐらだ。そこで本書により、おひとりさまの老後を愉しく生きるヒントを得たいと思っていた。●その結果はさておき、主人公桃子さんは、教養ありすぎ、内省力高すぎである。可笑しくて心に刺さりまくる名調子の独白に舌を巻いた。

  • 5 よういち

    70代の桃子さんの心のうちに語り掛けてくるいろいろな声。夫を亡くし、桃子さんのこれまでの人生観が少しずつ変わっていく様子が伝えられる。ラストシーンには元気をもらった。だけど...である。ご当地に縁やゆかりのある方には大変申し訳ないのだが、全般的には桃子さんの脳内の方言が九州出身の私の読むリズムを妨げてしまい、この方言の部分がなかなか読み進まず、理解も進まずに消化不良となった。いや、方言に限らず語られる内容もなかなか小難しい話しなんだろうと思う。う〜ん、なんかもう少し読み深められたら楽しめたのかなと思った。

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