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江戸の少食思想に学ぶ 水野南北「修身録」解題 小学館新書

若井朝彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784098254491
ISBN 10 : 4098254492
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

減量や断食ではない「開運」のための少食論

高橋源一郎氏推薦「水野南北のメッセージは世界を滅びから救う」

減量のための食事制限でもなく断食健康法でもない。過食・大食をせず、自分の身の程に合った食事の量「腹八分」を守れば、めぐりめぐって「吉」となる──。

江戸時代、そんな“少食・粗食のすすめ”を説いた人物がいる。水野南北──文化文政期に高い人気を誇った観相家だ。その著書『修身録』は、貝原益軒の『養生訓』と並ぶ“食と命の指南書”であり、同書で繰り返し説かれる「食の慎み」と「立身出世」ための少食思想は、過食・飽食の現代にこそ示唆に富む。

「人は天から一生の食を与えられている。これを余計に食べるということは、天に借りを生ずるということだ」
「たとえ天運の人相が悪くとも、当人がその持ち分の食よりも少食で済ませる者は相応の福分を得る」
「本来の天運が良くとも、食を過ごす者であらば、物事に際して障りが出るものだ」
「食あれば命あり。ゆえに少食の者は長寿なのである」
「少しの酒は気の力を増すものだ。血もめぐらせる。しかし多ければいのちを削る」
「立身出世があるかどうか見定めるにはもっとよい方法がある。まず食を減らせ。そしてそれを厳重に定めよ。これを守る者には立身出世があろう」

水野南北自身も、この「少食」を実践していたという。
「わたしは‥‥生涯にわたって米の飯は食わぬこととし、米の形が残るものならば餅も避け、麦の一合五勺をまったく一日の限りの量とし、大の好物の御酒さえ一日一合と定めた。しかしこれはまったく自分の為ではない。世の人の為に食を減じたのだ」

「節食」は「開運」に通ず──その極意を平易な言葉で解説した刮目の書。

【編集担当からのおすすめ情報】
「水野南北」と言われても、すぐにピンと来る読者は少ないかもしれません。
歴史書どころか、人名辞典などにもほとんど載っていないこの人物は、江戸随一の観相家、人相見だったそうです。
しかし、南北先生の代表作『修身録』は、人相や占いについての本ではありません。むしろ、人相の良し悪しを超え、“食事の量が正しいか否か”“慎みある食事かどうか”で、その後の運命が変わると説いた人物なのです。その根本には、我々が口にする食材はすべて自然由来であり、人は天と地からもたらされる恵みに生かされているという考え方があります。
現代人も学ぶべき点が多い南北先生の教えをぜひ本書で知っていただけたらと思います。

【著者紹介】
若井朝彦 : 1960年、京都市生まれ。上京に住む。考証と執筆に関しては、慶長以降の上方文化を主とし、水野南北の『修身録』とその思想を研究すること四半世紀をこえる。書誌学・装幀造本については、壽岳文章博士に私淑し出版を実践、後に藪田夏秋からも博士の思考や方法の教えを受けた。俳号は散卜・立立。40年にわたり、宮原一男創始の新日本延命学を学び、これを普段の暮らしの中に活かしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

    京都の金戒光明寺まで水野南北の墓参に行った私がやってきましたよ!関西の経済人による水野南北の勉強会のようなものがあるそうで、その方々たちが定期的に墓所の手入れをされてるそう。その方たちにとって南北は、松下幸之助のようなものなのだろうなと本書を読んで思いました。揺るぎない信念のリーダーからの力強い言葉、それは自身の弱さを補って余りあるものがあるのでしょう。要は自律、少食が開運に繋がるというのは、食を厳しく節制する自制心があれば、なんでもできるんやないか?と思った私を許してください。

  • きょん

    食の驕りは身の驕り、自分が食べる分から施すべし。自分が腹一杯食べてなおかつ施すならそれは自分の徳にはならない。一生で食べられる分は決まっており、さらに食を慎めば、残した分は世に回り、周囲を助ける。ファスティング、1日一食法、低GIなどただのメソッドを真似るのではなく、「身の丈にあった食事」を「必要な分だけ」とることが大切なのだと思った。満腹なのに食べてしまう、そんな自分に疑問を感じていたので、これはストンと腑に落ちた。「足るを知る」自分でそれを感じなければどんなメソッドも模倣であり、意味がないのだ。

  • Jesus@メモ魔

    食の驕りの有無

  • Asakura Arata

    観相があまり当たらなかったので、色々理由付けをした末に、少食思考に至ったような気もするなあ。

  • sheep book

    少食や腹八分は健康にいい、ということはわかります。それを「徳」につなげたところがさすがです。江戸時代の人たちだってゆとりがあれば豪華な料理をたらふく食べたいのは同じです。

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