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貘の耳たぶ 幻冬舎文庫

芦沢央

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344429390
ISBN 10 : 4344429397
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2020
Japan

Content Description

自ら産んだ子を「取り替え」た、繭子。発覚に怯えながらも、息子・航太への愛情が深まる。一方、郁絵は「取り替えられた」子と知らず、息子・璃空を愛情深く育ててきた。それぞれの子が四歳を過ぎた頃、「取り違え」が発覚。元に戻すことを拒む郁絵、沈黙を続ける繭子、そして一心に「母」を慕う幼子たち。切なすぎる「事件」の、慟哭の結末は…。

【著者紹介】
芦沢央 : 1984年東京都生まれ。2012年『罪の余白』で第三回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。18年『火のないところに煙は』で第七回静岡書店大賞受賞、19年、同作が本屋大賞九位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • さてさて

    まさかの新生児『取り替え』という俄に信じがたい事態が起こってしまった先の二つの家族のその後を描くこの作品。そこには、対象的な母親に育てられた二人の子どもたちの気持ちに感じ入りもする物語が描かれていました。育児の大変さを改めて思うこの作品。そんな物語の中に親と子の繋がりを改めて考えさせてもくれるこの作品。読後、二人の子どもたちの未来にいつまでも思いを馳せてしまう、なんとも言い表せない思いが渦巻くその結末含め、小説を読むことでこんなにも感情が揺さぶられてしまうものなのか!と驚いてもしまう素晴らしい作品でした。

  • イアン

    ★★★★★★★★☆☆タイトルが切ない芦沢央の長編。産後の不安から衝動的に自らの子を取り替えてしまった繭子と、その事実に気付かず育児を続ける郁絵。4年後、あるきっかけで入れ替わりの事実が判明する。第一章ではいつ発覚するかと怯えながら過ごす繭子の、第二章では取り違えの事実に当惑し重大な選択に悩む郁絵の心理を繊細な筆致で描いた良作。期待したようなミステリ要素はなかったが、ここまで心揺さぶられる作品は稀だ。繭子の行為は許されるべきものではないが、それでも置き去りにせず掬い上げるような結末を心のどこかで望んでいた。

  • ゴンゾウ@新潮部

    芦沢さんの作品なので期待していたのだが、残念でした。何故繭子は自分の子供を入れ替えたのか。最後まで釈然としなかった。結末も何かあるのかと期待していたが。

  • ふじさん

    読み始めから、読み終わるまで心のざわつきが収まらなかった。自ら産んだ子を取り替えた繭子。この事実を告白出来ずに苦しむ繭子、遂に取り替えの真実が明らかになる時が来る。元に戻すかそのままか悩む郁絵、沈黙を守る繭子、そして一心に母を慕う幼子たち。切なすぎる事件の慟哭の結末は悲しく切ない。繭子のその後の人生は、幼子のその後は。考えると心が暗くなる。

  • NADIA

    帝王切開で長男を出産した繭子は精神的に非常に不安定であったため、我が子と、隣に寝かされていた郁絵の生んだ男の子を取り替えてしまう。そのことがいつ発覚するかに怯えながら、それでも航太と名付けた郁絵の産んだ子を慈しみ大事に育てる。後半は何も知らずに繭子の産んだ璃空に愛情を注ぐ郁絵の物語。そして4年後にその取り違えが発覚。「血」を優先するのか、「積み上げた愛情」を優先するのか。郁絵の目線を通してどちらも選びきれない難しさに頭を悩ませた。正解というものなどない。とても深い映画を観たような充実の読後感。

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