アイ・ウェイウェイ スタイル 現代中国の不良

現代中国のポップ・アイコンであり、民主化・公民運動の旗手である艾未未(アイ・ウェイウェイ)。常に軽やかで型にはまらず、真摯かつ奇抜なアイデアで世界をあっと言わせるこの男は、中国当局の要注意人物であり、若者たちのヒーローである。最も困難な国で、最も勇敢なアーティストの実態に迫る。

【著者について】
艾未未（アイ・ウェイウェイ）
1957年生まれ。中華人民共和国の現代美術家。1980年代から美術家として活動し、以来一貫して、中国現代美術を先導して世界的に活躍を続けている。第48回ヴェネツィア・ビエンナーレ(1999年)、第1回広州ビエンナーレ(2002年)、シドニー・ビエンナーレ(2006年)などの国際展覧会に出展し、日本では森美術館やミサシンギャラリーで個展を開催している。また、米タイム誌の2011年の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれるなど、国際的に評価が高い。一方で、人権活動にも力を入れており、2008年5月の四川大地震で死亡した児童・生徒・学生への援助と実態調査をはじめとする当局への責任追及により、2010年11月、北京の自宅において軟禁された。また、2011年4月にも北京空港で勾留されたが、世界各地から中国当局への非難が相次ぎ、同年6月に保釈された。

牧陽一（まき・よういち）
埼玉大学教養学部教授。 一橋大学社会学研究科博士課程単位取得満期退学。専門は、現代中国の文学・芸術。第二回湯浅芳子賞翻訳・脚色部門受賞(1995年、『中国現代戯曲集』)。
主な著書に、『中国現代アート―自由を希求する表現』(講談社、2007年)、『艾未未読本』(編著、集広舎、2012年)など。

【著者紹介】
艾未未 : アイ・ウェイウェイ。１９５７年５月１８日生まれ（戸籍上は８月２８日）。北京で生まれて半年後、父で詩人の艾青が批判され黒竜江省北大荒に下放される。さらに１９６０年には新疆ウィグル自治区石河子、及びその西のゴビ砂漠の穴倉で過ごす。１９７６年北京に戻る。１９７６年北京電影学院に入学、７９年星星画会に参加。１９８１年フィラデルフィア、１年後ニューヨークへ。パーソンズ・スクール・オブ・デザインなどで学ぶ。後に不法滞在者。１９９３年帰国

牧陽一 : 埼玉大学教養学部・教授。専攻：中国現代アート（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）