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美しい本の文化誌 装幀百十年の系譜

臼田捷治

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784909718037
ISBN 10 : 4909718036
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2020
Japan

Content Description

夏目漱石『吾輩は猫である』以降、約110年間に日本で刊行されてきた、美しい本350冊を振り返り、ブックデザインの変遷をまとめた本です。ベストセラーや話題になった装幀のほか、村上春樹『ノルウェイの森』など著者による装幀、恩知孝四郎など工芸家による装幀、文化人や編集者による装幀を紹介。書籍で使われてきた用紙や書体に至るまで、あらゆる角度から解説。著者は『装幀時代』『現代装幀』『装幀列伝』『工作舎物語』など、装幀に関する書籍を多数執筆している臼田捷治氏。日本の造本文化を支えてきた装幀家、著者、編集者らの仕事でたどる日本近代装幀史の決定版です。

目次 : 第1章 日本の装幀史を素描する/ 第2章 目も綾な装飾性か、それとも質実な美しさか/ 第3章 様式美を支える版画家装幀と“版”の重みと/ 第4章 装幀は紙に始まり紙に終わる―書籍のもとをなす“用紙”へのまなざし/ 第5章 “装幀家なしの装幀”の脈流―著者自身、詩人、文化人、画家、編集者による実践の行方/ 第6章 タイポグラフィに基づく方法論の確立と書き文字による反旗と/ 第7章 ポスト・デジタル革命時代の胎動と身体性の復活と

【著者紹介】
臼田捷治 : 1943年、長野県生まれ。『デザイン』誌(美術出版社)編集長などを経て1999年からフリー。グラフィックデザインと現代装幀史、文字文化分野の編集協力および執筆活動に従事。日本タイポグラフィ協会顕彰第十九回佐藤敬之輔賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アメヲトコ

    「美しい本」とは何か。装幀研究の第一人者である著者が、近現代の装幀史の流れといくつかのテーマについて論じた一冊です。圧倒的「紙派」である私にとっても著者の問題意識は非常に共感できるものがあり、歴史への視座の必要性、三次元的「もの」としての書籍の存在は等閑視されるべきではないでしょう。全体に写真が少な目で、本文で言及されているのに直接参照できない書籍が多いのが残念。

  • Toshi

    装幀家菊池信義の仕事を追った映画「つつんで、ひらいて」を見て、本の装幀に興味をひかれ本書を手に取った。これは本の表紙等「外味」の装幀から、紙、フォントに至るまで、マイルストーン的作品と装幀家を網羅的に紹介した、日本におけるブックデザイン文化の近代史である。電子書籍では味わうことのできない、印刷された書籍ならではの至福。「真によいものの輝きは心ある作り手によって守られていく」と言う著者の言葉が心に残る。またI大先輩から「本屋だったり、装幀だったり、本の中身は一体どこいった?」とお叱りを受けそうだ(笑)。

  • moonanddai

    本は美術品か単なる商品かといった大きな範疇の中で、版画家、画家、文化人、編集者、著者自身そして近年はグラフィックデザイナーから装幀家(ブックデザイナー)といった「本業」とする人まで、本当に様々な人が携わってきました。装幀の苦労話はこれまでも多く読んできましたが、「体系的」に読んだのは初めてで、その奥行きの深さみたいなものを感じさせられました。単に表紙やカバーの図案に止まらず、用紙、文字一つ一つにこだわりがあったようです。活字と思っていた表紙の文字も、実は装幀者それぞれレタリングされたものであったとは…。

  • takao

    ふむ

  • belle

    国書刊行会の澁澤龍彦編泉鏡花セレクションは来月に「 雨談集」の配本で全4巻が完結。鏡花の「紫陽花」等をネット上で読んだ後にこの豪華本で味わったら、やはり紙の本は格別であった。小村雪岱の装釘・装画。〜装幀百十年の系譜〜を綴ったこの本にも雪岱の仕事ぶりは〜<美しい本>の最高峰〜と評価される。誰もが述べているように装幀は作品そのものより目立ってはならないが、作品の魅力を引き出す大きな力を持っている。日本の美しい装幀文化を夏目漱石に始まり現在に至る幾年月を丁寧に論じた好著。未来に続く本の美を問う文化誌だった。

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