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二人の誘拐者

翔田寛

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093867269
ISBN 10 : 4093867267
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan

Content Description

ミステリ界の気鋭による至高の警察捜査小説

静岡県北の廃村で、誘拐されたまま行方不明になっていた少女の白骨遺体が見つかった。10年前、静岡県警は誘拐犯に身代金1千万円を奪われ、少女は戻らず、事件は迷宮入りとなっていた。静岡県警静岡中央署の日下悟警部補が捜査に着手すると、当時は判明し得なかったいくつかの事実が明らかになる。腎臓に持病を抱えていた被害者の事情、誘拐事件関係者のその後、遺体が見つかった廃村の「子供の泣き声がする」という噂話。静岡県警は実直な捜査で核心に迫るが、新たな事件が起きて――

【編集担当からのおすすめ情報】
江戸川乱歩賞受賞作『誘拐児』やドラマ化された『真犯人』など、“誘拐”をテーマとした作品を多数手がけて評価を集める気鋭・翔田寛さんによる、新たな傑作誘拐ミステリです。静岡県警の実直な捜査に手に汗握り、謎に包まれていた誘拐事件の真相に驚かされる、重厚な警察捜査小説が誕生しました。

【著者紹介】
翔田寛 : 1958年東京都生まれ。2000年「影踏み鬼」で第22回小説推理新人賞を受賞し、デビュー。08年『誘拐児』で第54回江戸川乱歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    誘拐犯に身代金を奪われ人質は取り返せなかった。静岡県警にとって最大の屈辱ともいえる事件から十年後、被害者の遺骨が発見され再び捜査が動き出す。名探偵や最新の科学鑑識は一切登場せず、ひたすら関係先を歩く刑事たちの直当たりが息苦しいほど続く。調べるうちに思いがけない事実が次々明らかとなり、欲望と絶望と怒りが生んだ人間心理の暗い淵が見えてくる。パズルのピースが埋まっていくプロセスが鮮やかで、映画『天国と地獄』を観ているような気分だ。「捜査にやり尽くしたなんてあり得ない」という執念を描く警察小説の面白さを堪能した。

  • タイ子

    <誘拐ミステリ>の名手と帯にあるが今作も面白い。本作はある医療事実を背景に誘拐劇を描いているので学ぶことも多く、緊張感たっぷりに読ませてくれた。冒頭から少女の誘拐ニュース、そして次には渓流でラフティングをしていた時に起こる事故の状況。何の関係もない二つの出来事がある事で繋がって行く。10年後の今、廃村の廃屋から白骨死体が発見される。静岡県警の刑事たちの地道な捜査の中で10年前の少女誘拐事件が見えてくる。そして見えてきた動かない一つの出来事。我が身可愛さの欲望に全てを巻き込んだ犯罪の重さは絶対に許されない。

  • ちょろこ

    じっくり読ませる一冊。静岡の廃村で見つかった少女の白骨遺体を機に、10年前の未解決誘拐事件を再び捜査する警察小説。少女はなぜ誘拐されたのか、抱えていた病との関連は…。幾つもの筋読み、そこに立ちはだかる幾つもの矛盾。当時は無関係と思われた事柄から、徐々に"無"が取り払われていく過程は集中と共に真相までじっくりと読ませる。過去と現在の何色もの思いの糸が絡まり浮かび上がらせた悲劇という名の編み込み模様。身勝手、自己中な行いに言葉よりも憤りのため息。人は目の前のものに必死な時ほど自分を、善悪を見失うものなんだな。

  • ma-bo

    10年前に誘拐されたまま行方不明になっていた12歳の少女の白骨死体が発見された。遺体が見つかった廃村は数年前から「子供の泣き声がする」という噂話があった。未解決だった事件が動き出す。警察の地道な捜査により当時は判明しなかったいくつかの事実が明らかになっていく。関わる人達への緻密な聞き込み。そこから導き出される筋読みにより 真相に近づく警察小説。著者の作品は江戸川乱歩賞受賞作『誘拐児』やドラマ化された『真犯人』など、“誘拐”をテーマにした作品が多いとの事。他の作品も読んで見ようかな。

  • hirokun

    ★5 翔田さんは初読みの作家さん。今回の作品は誘拐推理小説。私の好みのジャンルであることもあり非常に楽しく読ませてもらった。最近読む推理小説の中には非常に凝った設定であったり、どんでん返しの連続といったように、ストーリーを追いかけるのに些か疲れてしまうような作品も多くあるが、この作品はある意味極めてオーソドックスかつ地味なものであるが、警察小説の醍醐味を存分に味合わせてくれた。警察小説によく出てくる組織の葛藤やキャリアとノンキャリの相克などなくて、すっきりかつ分かり易い推理小説といえるのかも?

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