Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• NyanNyanShinji

  読了日：2023/10/15

  分冊の『酒呑童子出生記』のみを読了。本作は豊竹越前少掾（つまり初代豊竹若太夫）の筆名である梁塵軒によるもの。近松門左衛門の『酒呑童子枕言葉』でも描かれていた酒呑童子幼少期の気味の悪いエピソード（寺の稚児だった頃、母の乳恋しさに夜な夜な僧侶の乳を吸い、あまりにキツく吸うので血が出て、それで血の味を覚えた）を踏襲しつつも、坂上是則の名歌「朝ぼらけ…」にちなんだ有明、吉野と名の持つ二人の女性との間に出来た二人の男子の運命は…構成の緩さは有るものの浄瑠璃らしい破天荒な要素をギュウギュウに詰め込まれていて凄い作品。

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