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摂関政治から院政へ 京都の中世史

美川圭

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784642068604
ISBN 10 : 4642068600
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

藤原氏が国政を掌握した摂関政治をへて、上皇による院政が始まる。政務のしくみや運営方法・財源などを、政治権力の転変とともに活写。寺院造営や人口増加で都市域が拡大し、平安京が“京都”へ変貌する胎動期を描く。

目次 : 摂関政治・院政そして都市京都―プロローグ/ 1 藤原道長の登場(上皇と摂関政治/ 円融上皇の政治と文化/ 藤原兼家の執政)/ 2 藤原道長の時代(執政就任/ 「政」から「定」へ/ 人事権の掌握/ 陣定の掌握/ 外祖父・摂政/ 大殿道長の信仰と出家)/ 3 藤原頼通から後三条天皇へ(摂関家代替わりの混乱/ 道長・頼道期の荘園/ 察完成時の限界 ほか)/ 4 白河院政の成立(後三条親政から白河親政へ/ 藤原師通政権の盛衰/ 寺社強訴と院政 ほか)/ 5 都市京都の変貌と権門都市の成立(平安京の変質/ 法成寺から白河へ/ 摂関家と宇治 ほか)/ 6 貴族社会のありかた(貴族社会のしくみ/ 儀式と政務/ 人事のしくみ―叙位と除目/ 受領と貴族社会)/ 7 京都と芸能(祭礼の場/ 郊外の遊興/ 貴族住宅の変容)/ 仏教と中世王権―エピローグ

【著者紹介】
美川圭 : 1957年東京都に生まれる。1981年京都大学文学部卒業。1988年京都大学大学院文学研究科国史学専攻博士後期課程指導認定退学。現在、立命館大学文学部教授

佐古愛己 : 1973年兵庫県に生まれる。1996年立命館大学文学部史学科卒業。2002年立命館大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、佛教大学歴史学部教授

辻浩和 : 1982年鹿児島県に生まれる。2004年京都大学総合人間学部国際文化学科卒業。2012年京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。現在、川村学園女子大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 南北

    日本の中世史の通史だが、「京都の」がついているところが特徴となっている本である。平安時代の平安京から京都へとどのように変貌を遂げたか、院政期の上皇がさまざまな伽藍を建設したが、その建設を請け負っていたのが受領層であったという点や中世の芸能として田楽や猿楽・今様などをあげているが、猿楽などは今でいうところのジャグリングやディアボロに相当するものがあったとする指摘もあり、興味深く読むことができた。ただ他のレビュアーの方も指摘されているように索引がないのが難点だと思う。

  • chang_ume

    藤原道長の権力掌握から白河院政の確立まで。藤原北家御堂流の恐竜進化的な突出が、かえって摂関期ミウチ政治を内破させてしまった流れが興味深い。全体的には政治史概説に分量が割かれるものの、「京都の中世史」というシリーズテーマに則した内容としては、「蕩尽」(本郷和子)とも評される院政期の大規模造営ラッシュについて受領たちのポスト獲得競争を背景に見る第6章(左古愛己)、田楽・猿楽・今様などの芸能を通じた貴賤交流が古代末以降の貴族住宅と都市空間の変容とリンクした状況を描く第7章(辻浩和)が勉強になった。

  • bapaksejahtera

    律令に基づく平安京が脱皮し、首都京都の誕生のさまを説くシリーズ。本巻は藤原氏が国政を掌握した摂関期から、白河上皇による院政期迄を辿る。前半は権力の移動を中心に編年的記述で、後半には政治の変化に応じて変貌する都市の変貌、人事や政務など公家を中心とした社会の動き、更に彼らの信仰生活や遊興について、横断的な各論がある。前半では道長が関白も辞退してまで、合議政体筆頭者として力を振るう政治方式が意外である。婚姻を通じた権力掌握は難しい試みであり、結果としてそれが自らを縛ることとなる。本当の専制は白河院により実現した

  • K.H.

    シリーズタイトルから軽い気持ちで手を出したが、いやはや大変硬い歴史の本だった。この時代の京都の歴史というのは、当然日本の政治史そのものになる。だから出来事の流れ自体はある程度知っていたが、それにもかかわらず多くの新しい知見に触れることができた。例えば、道長による権力の掌握の結果、娘を入内させる「ミウチ」の数が減り、摂関家の権力低下につながり院政への道を開いた、という指摘。院政期の建築ラッシュを主導したのが院ではなく受領層だったという話なども興味深かった。ただ、是非とも索引はつけてほしかった。

  • アメヲトコ

    21年12月刊。京都の中世史シリーズの第1巻で、藤原道長から白河院政までが対象。この複雑な転換期はなかなか難しく、認識を新たにするところも多くありました。京内と京外の院御所の性格の相違(5章)、院政期の大規模造営の背景を受領の問題との関係(6章)、貴族住宅における身分的制約の緩い「奥」の空間の登場(7章)などの指摘にはなるほどと。

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