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史実は謎を呼ぶ 時代ミステリ傑作選 中公文庫

細谷正充

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122075108
ISBN 10 : 4122075106
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ミステリと時代小説のコラボレーション。時代作家、ミステリ作家双方から、出世作、隠れた名作などを選りすぐり。戦国から明治まで、実在の人物・史実に依拠した7作を、舞台となった年代順に配列する。文庫オリジナル。

*目次より

井沢元彦「明智光秀の密書」*本能寺の変

上田秀人「功臣の末路」*堀田正俊刃傷事件

田中啓文「忠臣蔵の密室」*忠臣蔵

浜尾四郎「殺された天一坊」*大岡裁き

小林久三「『解体新書』異聞」*河口信任

菊池寛「入れ札」*国定忠治

風野真知雄「黒牛と妖怪」*鳥居耀蔵

【著者紹介】
井沢元彦 : 1954年生まれ。80年、『猿丸幻視行』で第二十六回江戸川乱歩賞受賞

上田秀人 : 1959年生まれ。2010年、『孤闘 立花宗茂』で第十六回中山義秀文学賞、22年、「百万石の留守居役」シリーズで第七回吉川英治文庫賞を受賞

田中啓文 : 1962年生まれ。2002年、「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第三十三回星雲賞、09年、「渋い夢」で第六十二回日本推理作家協会賞、16年、「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」で第四十七回星雲賞を受賞

浜尾四郎 : 1896年生まれ。検事を辞し、弁護士のかたわら、1929年、「彼が殺したか」を『新青年』に発表。『殺人鬼』など本格探偵小説を手掛ける。34年死去

小林久三 : 1935年生まれ。74年、『暗黒告知』で第二十回江戸川乱歩賞受賞。2006年死去

菊池寛 : ーハ八八年生まれ。代表作に『父帰る』『恩讐の彼方に』『真珠夫人』など。『文藝春秋』を創刊し、芥川龍之介賞・直木三十五賞を創設。一九四八年死去

風野真知雄 : 一九五一年生まれ。九二年、「黒牛と妖怪」で第十七回歴史文学賞、二〇一五年『沙羅沙羅越え』で第二十一回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Sam

    旅のお供。時代ミステリ(=時代小説×ミステリ)の短編7篇が収められており、題材も秀吉の中国大返しから明治の鉄道開業までとバラエティに富んでいる。「殺された天一坊」のみ既読で、あとは菊池寛を除けば初読みの著者ばかり。ベスト3を挙げるとしたら@忠臣蔵の密室、A「解体新書」異聞、B明智光秀の密書。「黒牛と妖怪」の奇想も捨てがたい。余談ながら@のエピローグ2はあまりの馬鹿馬鹿しさに笑うしかなかった。望外に面白い一冊で、アンソロジーの楽しさが詰まっていた。

  • まいさん

    本能寺の変から明治の鉄道開業まで、史実を背景にした7人の作家による時代ミステリアンソロジー。アンソロジーの良いところは、読んだことのない作家に出会えるから。7編の内、個人的には、江戸の人々に妖怪と恐れられた元南町奉行鳥居耀蔵の維新後を描いた「黒牛と妖怪」がよかった。

  • としき

    歴史ネタをミステリー小説にする発想が面白い。7編の短編だが暗号解読だったり、密室殺人だったり、はたまた痕跡を消す死体の運搬などまさしく時代物推理小説に仕上がっている。でもこれは単なるフィクションではなく、ノンフィクションだとしたら更に面白い!【功臣の末路】はこれが史実でだったら徳川幕府はもっと短命だったのかもしれない。歴史は歴史家と称する人があらゆる文献より推測するしかないが、もし小説家が歴史を推測するとこれが歴史となるのだろう。

  • na*rico

    歴史の謎を鮮やかに描いた短編7編集。 表題の通り、まさにどれも傑作だった。 幅広い時代と、幅広い作家陣の作品。 現代の人気作家から戦前の文豪までと、非常に読みごたえがあった。 歴史って、そのものがミステリーだと思うので歴史小説は面白いのだが、この本では更にミステリー色の強い内容で、どれも非常に興味深かったし、隠された真実の説得力もあったと思う。短編だから読みやすいし、お勧め。

  • Falgorou

    戦国時代〜明治初期までを舞台とした歴史時代ミステリ小説短編集。7作品が納められていて飽きることなく楽しく読了。個人的には「明智光秀の密書」、「忠臣蔵の密室」、「『解体新書』異聞」、「黒牛と妖怪」が面白かった。 元々このジャンルが大好きだけれど、どの作品も史実と虚構をうまく織り混ぜていて読者の想像を書き立てる筆致は見事だと思った。歴史時代小説ファンも、ミステリ小説ファンも楽しめる作品集だと思った。

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