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ISBN 10 : 4480510850
Content Description
“right”に「権利」という訳語があてられたとき、そこには特殊日本的な背景が作用し、それ自体が一つの独自な解釈を表すものとなった。「力と利益」の意味を含む日本の“権利”の思想は、「正しいこと」を意味する西洋の“ライト”の思想とどの程度異なり、また、どの点で共通しているのか。この問いを考察の糸口として、我々が「権利」と呼ぶ思考装置の問題点と限界を明かし、その核心に迫る。福沢諭吉、西周、加藤弘之ら日本の思想家をはじめ、ロック、ドゥオーキン、ロールズ、セン、ニーチェらを導き手とし、理念と力の錯綜した関係を解きほぐした著。
目次 : 第1章 「権利」という日本語/ 第2章 利の追求と共同の論理/ 第3章 “ライト”の思想と平等主義/ 第4章 “ライト”の思想と自由の問題/ 第5章 “ライト”の思想と力の論理/ 第6章 “ライト”の思想の問題状況
【著者紹介】
笹沢豊 : 1950年茨城県生まれ。東京大学文学部卒業。筑波大学哲学・思想研究科修了(文学博士)。現在筑波大学名誉教授。主な著書に『ヘーゲル哲学形成の過程と論理』(哲書房、1983年日本倫理学会和辻賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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