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増補新版 テロルの現象学

笠井潔

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861829536
ISBN 10 : 4861829534
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan

Content Description

世界内戦と貧困化の時代に、暴力(テロ)を根源的に考える。1972年連合赤軍事件の衝撃から半世紀。産業労働者の階級脱落化による経済的貧困やアイデンティティ危機による暴力、頻発する無動機大量殺傷。そして山上徹也による安倍晋三銃撃事件。いま世界は、剥き出しの暴力の時代を迎えている。この時代に生まれた我々が読むべき必読の一冊。

目次 : 序章 観念の廃墟/ 1 自己観念/ 2 共同観念/ 3 集合観念/ 4 党派観念/ 終章 観念の浄化/ 補論1 68年ラディカリズムの運命 『テロルの現象学』以後三十年/ 補論2 観念的暴力と象徴的暴力 ユートピアの現象学へ

【著者紹介】
笠井潔 : 1948年東京都生まれ。79年にデビュー作『バイバイ、エンジェル』(東京創元社)で第6回角川小説賞を受賞。ミステリ作家、SF作家として活躍する傍ら、精力的な評論活動を展開。98年に『本格ミステリの現在』の編者として第51回日本推理作家協会賞を受賞、2003年には『オイディプス症候群』(光文社)、『探偵小説論序説』(光文社)で、第3回本格ミステリ大賞を、小説、評論・研究の両部門で受賞。本格ミステリーとして知られる矢吹駆シリーズ最新刊は『煉獄の時』(文藝春秋)。また現在「ジャーロ」(光文社)にてシリーズ第十作『屍たちの昏い宴』を連載中。2012年『探偵小説と叙述トリック』(東京創元社)で第12回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 逆丸カツハ

    もう少し社会学寄りかと思っていたので、予想以上に観念的で面食らった。分からない部分もありながらも、観念の暴走の一つの分析としては骨太だなぁと思った。次は『バイバイエンジェル』を読みます。

  • なつのおすすめあにめ

    新版を四年前に読んで、コリン・ウィルソンの『アウトサイダー』と共鳴する気がして調べたら、対談して(話は噛み合わなかったらしい)んだよな。「はじめに」「補論U」「増補新版あとがき」をサッと読むが、安倍晋三銃撃事件などの現代日本のテロと本書に距離があるようなモヤモヤあり。旧版と文庫版を蛍光ペンで塗りつぶすくらい読み込んで、新版を読んでいた押井守が、この増補新版も蛍光ペン片手に読んでいるのかどうかが気になった。新版はハードカバーで今回はソフトカバー、自分も「補論T」まで蛍光ペン片手にじっくり再読してみようかな。

  • ryo

    笠井潔名義の評論書の処女作。共同観念→自己観念→党派観念にいたる観念の発生史と党派観念に対置される集合観念が語られる。党派観念=マルクス主義に代表される全体主義収容国家、集合観念=大衆蜂起と言った位置付けか。ニコライ・イリイチが党派観念の化身であり、連合赤軍事件を経る前の笠井潔自身の思想を模した存在と言える。観念の発生史が哲学、神話、宗教、文学などを駆使して丹念に追う筆致は読み応えがある。加えて学生闘争世代のリアルな認識、知性のあり方を知れた。ただ、68年を特権する見方にはまだ共感しきれない。

  • しんだもずく

    主催の読書会で読了。正直out of dateと言ったところで、現在にも有効な議論が成し得ているかというとほとんど首肯しがたい。文芸批評的に縦横無尽に文学作品を参照しつつ既存の読解に良くも悪くも縛られない自由な議論で自説を組み立てていく様は、個々の議論について見れば面白い点はありつつも牽強付会な点の方が悪目立ちしている。引用の仕方からして少なくともアカデミックではない議論の組み立て方は段落単位で急にぶつ切れになることも多くて見通しが悪く、充実した傍注には笠井独自の単語の説明をもっと入れてほしかったところ

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