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女性不況サバイバル 岩波新書

竹信三恵子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004319818
ISBN 10 : 4004319811
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

コロナ禍は、「ケアする性」を直撃した―。世界各地で「女性不況」と課題視されたにもかかわらず、なぜ日本の女性たちの雇用危機は無いことにされ、放置されてきたのか。社会に埋め込まれた「不可視化と沈黙」を生み出す六つの仕掛けを丹念に浮き彫りにし、女性たちの懸命の模索をたどる。

目次 : 序章 「女性発」の見えない脅威/ 第1章 「夫セーフティネット」という仕掛け/ 第2章 「ケアの軽視」という仕掛け/ 第3章 「自由な働き方」という仕掛け/ 第4章 「労働移動」という仕掛け/ 第5章 「世帯主主義」という仕掛け/ 第6章 「強制帰国」という仕掛け/ 第7章 新しい女性労働運動の静かな高揚/ 終章 「沈黙の雇用危機」との闘い方

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト、和光大学名誉教授。朝日新聞社記者、和光大学教授などを経て、現職。NPO法人官製ワーキングプア研究会理事。2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞。『ルポ雇用劣化不況』で2009年度日本労働ペンクラブ賞受賞。2022年『賃金破壊』で日隅一雄・情報流通促進賞特別賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 崩紫サロメ

    「コロナ禍は女性を直撃した」で始まる本書は、コロナ禍以前から女性を「ケアする性」として夫(父)の扶養で生きることを前提に低賃金で働かせる構造ができており、コロナ禍がそれを浮き彫りにしたことを明らかにする。女性を不利に扱うことを「経済的合理的」なものにしているが、それは女性だけではなく男性にも重圧を負わせていることも指摘している。

  • katoyann

    コロナ禍の女性の雇用問題を中心に論じたルポ。コロナ禍で窮状に陥った女性へのインタビュー等、取材を基にして書かれている。飲食店で働く非正規雇用労働者である女性の場合、解雇というだけでなく、シフトを極限まで減らされて生活できなくなるパターンがあるとされる。解雇すると雇用調整助成金が減額となるため、人件費を削って利益を得ようとする店もあったということだ。女性の労働を家計補助的な仕事という扱いにして、女性を搾取することで収益を上げる企業がある訳だが、これが実は実質賃金を引き下げる要因だとしている。興味深く読んだ。

  • 駒場

    よくある言説「女性自体が家計補助的な仕事しかしたがらないんですよ」に対して、コロナで見えてきた「家計補助的な仕事しか許さない」社会の歪みを書いた本。@非正規労働者に対する不十分なセーフティネット、A「一斉休校」など家庭にケア要員がいること前提の政策、➂フルタイム男性を基本とする統計(シフトの激減は失業扱いにならないなど)、でそこにあるはずの女性の不況は見えにくくなる。自民党の持つ「伝統的家族観」が一斉休校を官邸に主導させた話や、「ケア的公務」が民間丸投げにされてる話、この国のしんどさがあるな

  • どら猫さとっち

    コロナ禍は女性たちを襲った。非正規雇用、シングルマザー、家族に居場所がない女性たち…。コロナ禍に惑いながら生きていく姿と、女性労働運動の取り組みを紹介した一冊。雇用危機は無いことにされ、放置していたこの国。それでも大きな動きは見せず、不当な境遇に追い込む。そのなかで、女性たちの力で、コロナ禍の労働を支える人たち。社会にセイフティネットが何故必要か、本書を読んで知っておきたい。

  • てくてく

    女性就労者が多い非正規労働者、接客サービス業、あるいは外国人労働者やフリーランスで働く人たちのコロナ禍に関する被害に関するルポタージュ。ルポだけにとどまらず、働く女性を軽視しすぎた一斉休校の問題、家計補助程度の労働だから、困ったらセーフティネットの夫に依存すればいいじゃないか、そういった構造的な問題への異議申し立てを行ったひとたちおよびそれを支援する人たちも描いており、戦後の労働問題を考える上で参考になった。

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