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カニの歌を聴け 新・動物記

竹下文雄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784814003952
ISBN 10 : 4814003951
Format
Books
Release Date
April/2022
Japan

Content Description

「グーッ・グーッ・グーッ…」暗い穴の奥でかすかに響く低い音。これはハクセンシオマネキのオスがメスを巣穴に誘う求愛音だという。しかしどんな音がメスに好まれるのかも、そもそも音がカニの身体のどこから出ているのかすらも分からない。不思議な歌に導かれてカニ研究者になった著者が見た、炎天下の干潟の恋模様。2021年度日本動物行動学会賞受賞研究。

目次 : 1章 干潟への招待/ 2章 カニの歌を聴け/ 3章 メスの本音―どんな歌が好き?/ 4章 オスの本音―腹が減っては恋もできぬ/ 5章 カニの三角関係/ 6章 オスの事情―体の色が変わる理由/ 7章 研究者の事情―恋の終わった干潟から/ 8章 メスの事情―恋人探しを急ぐ理由

【著者紹介】
竹下文雄 : 宮崎県日向市出身。2011年、北海道大学大学院水産科学院博士後期課程修了(博士(水産科学))。日本学術振興会特別研究員(PD)・熊本大学特任助教などを経て、2019年4月より北九州市立自然史・歴史博物館学芸員(甲殻類・貝類担当)。小さい頃の夢はサッカー選手や考古学者など。高校生の頃に行動生態学に興味を持ち、臨海実験所の研究室への所属をきっかけに、現在に至るまで主に海産無脊椎動物を対象として研究を続けている。普段は学芸員の仕事を行いつつ、夏になると干潟に這いつくばってカニを観察するのだが、その時期は人間よりもカニの会話を聞く時間の方が長い。2021年「ハクセンシオマネキのメスによる配偶者選択と関連する社会性の研究」により日本動物行動学会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ぽけっとももんが

    蟹です。ハクセンシオマネキといえば、あの片方だけ大きなはさみを持った干潟にいる蟹。彼らは恋の駆け引きをし、求愛の歌を歌い(求愛音)、三角関係になって他蟹の恋路を妨害したりする、とても人間臭い生き物なのです。あの、穴から出たり入ったりしてるだけに見える蟹ちゃんたちがねぇ。真夏の干潟でずっと動かず観察するその忍耐が報われますように。

  • みーまりぽん

    著者ほどハクセンシオマネキに魅せられなかったからか、その求愛行動や恋の駆け引きの話に乗りきれず、研究継続のための苦労(就活)だとか、思いついた調査研究のための実験デザインと干潟という調査現場での苦労だとかばかりが記憶に残った。 ひとつの謎を解きほぐすほどに疑問点が増えてゆく感じはよく分かるのだけれど、どの調査結果も謎の究明に至っていないままな気がして、この段階で論文として成立するのか・・・というのが率直な感想でありました。 まあシオマネキが語ってくれない限り事実は結局分からないわけで、致し方ないのですが…

  • やこ

    ハクセンシオマネキを追った研究者の約5年間の記録。卒論で終わってしまった私は、その研究デザインの秀逸さに感服する。また、同時並行して別の研究を進めることもすごい。行動生態を学んでいた身にはとても面白かった。ナメクジウオやゴマフダマの話も興味深かった。自分も何か研究がしたいなあと思わせてくれる本だった…

  • opnk

    過酷な環境である夏の干潟での観察からハクセンシオマネキの繁殖行動や形態の謎を解き明かしていく。一見すると地道な観察ではあるが、装置の工夫や研究のアイデアがおもしろく、干潟でハクセンシオマネキを観察してみたくなった。どうやって音を立てているか、続報が待ち遠しい。

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