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おそとねこ

立木寛子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784910948034
ISBN 10 : 4910948031
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「おそとねこ」。 飼い主のいない、外で暮らす猫たちをこう呼ぶ。

家の中で、家族の一員として暮らす猫たちがたくさんいる中で、外暮らしを余儀なくされている猫たちも数えきれないほどいる。みんな、おなかをすかせて、毎日をどうにか生き延びている。そんな猫たちの声なき声を、猫の飼い主歴30年以上の著者が詩に託した。日本画家の長沢 明さんが、力強く温かい絵で詩の世界をダイナミックに表現している。子供から大人まで幅広い世代に読んでもらいたい、命を考える絵本。

人の都合で翻弄される猫たち。彼らはどんな気持ちで生きているのだろうか。


ひっこしするから ねこはつれていかない
こんどはいぬをかうから ねこはいらない
こねこをいっぱいうむから ねこはいらない
びょうきになったから ねこはいらない

こうしてぼくらは おそとねこになった

あたたかいおうちからおそとへ ごはんはもうもらえない
まいにちごはんをさがしてあるくのさ
あたまのなかは ごはんだけ

だけどぼくらわすれない そだててくれたひとのこと
だっこしてくれたひとのこと

きらわないで きらわないで
こわがらないで こわがらないで
おこらないで おこらないで
すてないで すてないで

ぼくらいっしょうけんめいいきている
ちょっとだけでいいから すきになって

ぼくらはおそとねこ

かだんにうんちするから ねこはきらい
うるさくなくから ねこはきらい
ごみばこをあらすから ねこはきらい
こそこそしているから ねこはきらい

こうしてぼくらは きらわれものになった

こうえんでねていると いしをなげられ
あっちへいけと おこられる
あめがふったら ずぶぬれさ
こんやのねぐらはどこにある

だけどぼくらわすれない
ごはんをくれたひとのこと
さとおやさがしてくれたひと

きらわないで きらわないで
こわがらないで こわがらないで
おこらないで おこらないで
すてないで すてないで

ぼくらいっしょうけんめいいきている
ちょっとだけでいいから すきになって

ぼくらはおそとねこ


猫の保護活動をしている方々にも届けたい一冊。

【著者紹介】
立木寛子 : 1956年、群馬県前橋市生まれ。全国紙記者を経て、84年からフリーランスライター。医療・看護分野のルポルタージュ、企業ノンフィクションを中心に手がける。2021年、全盲の彫刻家・三輪途道(みわ・みちよ)氏らと「視覚障害者とアートをつなぐ活動」をスタート。同時期、絵本の伝える力に触発され、三輪氏をモデルにした絵本『みえなくなったちょうこくか』(メノキ書房、2022年)を出版。以後、絵本を通して様々な人とつながるべく創作を続けている

長沢明 : 1967年、新潟県豊栄市生まれ。1994年、東京藝術大学大学院修了後、TAMON賞大賞受賞により渡米(ニューヨーク)。同年よりガレリアグラフィカ(東京)で個展を開催。1998年、第8回五島記念文化賞美術新人賞により渡英(ロンドン)。2006年、「MOTアニュアルNo Border「日本画」から/「日本画」へ」(東京都現代美術館)。2008年、第16回MOA岡田茂吉賞優秀賞受賞。現在、東北芸術工科大学芸術学部美術科教授を務めながら山形市で制作。2019年、絵本『あおいトラ』(月刊『こどものとも』12月号福音館書店)を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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