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いるいないみらい 角川文庫

窪美澄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041124444
ISBN 10 : 4041124441
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
窪美澄 ,  

Content Description

結婚して3年、35歳の知佳は智宏と2人暮らし。産休に入る同僚を横目に、結婚しているだけで幸せじゃないか、とメロンパンの欠片をコーヒーで飲みくだす日々だ。不妊治療を経て無事に出産した妹を見舞った夜、智宏から「赤ちゃん、欲しくない?」と問われた知佳は、咄嗟に答えられず…(「1DKとメロンパン」)。既婚、未婚、離婚、妊活、子供嫌い…すべての家族の在り様に注ぐ温かな眼差しに満ちた5つの物語。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ミカママ

    帰米前日に駆け込みで購入したものが船便で届いたので。タイトル見た瞬間「これ既読だわ」…それでも読んでよかった。子を持つ、持たない、持てない、をさまざまなカップルをめぐってメロンパンをバトンに繋ぐ物語。冒頭作のアラフォー夫婦の智宏みたいな夫いいなぁ(収入半分はイヤ)。にしてもアレなのか、みんな結婚前に子ども欲しいか欲しいなら何人か、とか話し合わないのか。帰米の飛行機搭乗前に空港のセブンで買ったメロンパン、リュックに入れて翌朝シアトル空港でぺっちゃんこになったの見つけてめちゃくちゃうれしかったこと思い出した。

  • さてさて

    『いる』『みらい』と『いない』『みらい』の間で葛藤を繰り返し、『いる』『みらい』をなんとか手繰り寄せ、それを現実のものとすべくも苦悩する夫婦の姿など、『子どもを持つ』ことに光を当てるこの作品。そこには、五つの短編それぞれの視点から『子どもを持つ』先の未来に思いを馳せる主人公たちの姿が描かれていました。男性、女性それぞれに主人公の内面の葛藤に思いを馳せるこの作品。『子どもを持つ』ことの意味を思うこの作品。『子どもを持つ』という言葉に何かしら感じるところのあるすべての方に是非手に取っていただきたい作品でした。

  • エドワード

    若い夫婦は子供を産み育てるか否かで悩む。少子高齢化は私が大学生の頃から危惧され続けて40年。いまだに子供を産み育てることは「子供がかわいい」「いとおしい」という情念のみに支えられている。子供を一人前に育てるのには経済力が必要だ。母親は仕事との両立に苦悩する。政府は無策に等しい。こうして若夫婦は子供を産むことをためらう。子供お断りのマンション、「私は子供が嫌い」と堂々と言う社会の不寛容。果たして子供は増えるのだろうか?編集者との雑談から見事に現代の人の心を描き出す窪美澄さんの観察眼が素晴らしい。祝直木賞。

  • ゆいまある

    子供を持つか持たないか迷う人々の短編集。デキ婚の私には妊活の苦労が分からない。そもそも子供を持つかどうか迷った期間がない。正直子供は面倒だし、苦手だと思っていた。この物語の中でも結論は無い。ただ、こういう人もいるよということを淡々と提示し続けている。美澄さんにしては随分大人しい印象の一冊。メロンパンもハード系のパンもいいけど私は食パンが好きだ。Kindle Unlimited

  • mayu

    子供がほしいのか、ほしくないのか。子供のいる未来を望んだとして、パートナーも同じ考えなのか。本当に授かれるのか。選択は確実に迫られるけど、選択したらもうひとつの道には戻れないから迷い悩む。どの短編も答えは出ず、今までの自分とは違う価値観にも向き合ってみようというところで終わっている。正解はなく、夫婦の数だけ考えがある。正解どころか答えも定まらず、考えが変わったり、進んでからも悩んだりするものなのかも。リミットが近づく私は、ひとつの選択をしつつあるけれど、正直まだ気持ちは揺れる。

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