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ナウシカ解読 増補版

稲葉振一郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784326654246
ISBN 10 : 4326654244
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2019
Japan

Content Description

芸術・娯楽作品の本領と魅力。どのようにして「ハッピーエンドの試練」を乗り越えるのか、「バッドエンド依存症」におちいる相応の根拠とは!?宮崎駿から長谷川裕一、伊藤計劃に加え、虚淵玄らポストエヴァンゲリオン時代も含めて論じなおす。

目次 : 第1部 ナウシカ解読―ユートピアの臨界/ 第2部 マルチバースのビメイダー―長谷川裕一・試論/ 第3部 補論/ 第4部 拾遺(虚淵玄にとって「結末」とは何か/ 『マージナル・オペレーション』は唾棄すべき傑作である/ セルフ・パスティーシュとしての『ヱヴァンゲリヲン』―二次創作的欲望/ 『エヴァンゲリオン』から『シン・ゴジラ』へ―庵野秀明における公共性の浮上)

【著者紹介】
稲葉振一郎 : 明治学院大学社会学部教授。一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。専門は主に社会哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 田氏

    図書館で見かけてタイトル借りしたら、アーレントやらノージックやら云々の哲学書だったでござる。しかしここまで考察すると、もはや「読み解く」という表現は適切なのだろうか。割と序盤でデリダのいうエクリチュールの問題、発信者と受信者のあいだでの非対称性を論じているけれど、もはやそこに対称性があるかをはかる以前に、読み「解いて」いる対象自体が存在しているのかどうか。存在していない、あるいは存在の有無が問題にならないのなら、考察は創造に等しく、「解く」よりも「創る」とかのほうがしっくりくる。読み創る。語呂はよくない。

  • かんがく

    難解なSF漫画やアニメなどを、難解な哲学概念を使って分析していくので難解すぎてほぼ理解できなかった。

  • 渡邊利道

    旧著のナウシカ論と長谷川裕一論に近年の作品などを加えたSF評論。ユートピア、正義と公正、ハッピーエンドなどの主題をめぐって作品がどのように描かれているかを論じる。ポストモダンの流行が終わった後の社会学や分析哲学などの知見を援用して、人間と世界の意味の可能性を探る虚構としてのSFという見立てはなかなか面白いが、分析の対象がほぼ物語とセリフに限定されているので漫画論としては物足りなさが残った。小説論の部分は漫画に比べるとまだもっと論の途中という感じもある。しかしSF評論のかたちとしてはとても刺激的。

  • Book shelf

    パンデミックの最中、マスク着用が状態化した今だからか、経済至上主義への批判からくるユートピア的な物語にスポットを当てたいからか、ナウシカの記事を新聞でみかけたことがあったので、何か新しい解釈ができるのかと手に取ってみました。コロナは関係なかったですが、哲学的要素がかなり強く、後半はナウシカだけでなくガンダムやエヴァンゲリオンなどにも言及。時代も設定も異なる多くのアニメを同列に扱う記述は斬新でしたが、参考にしている哲学やアニメに詳しくない私が太刀打ちできる内容ではなかった。かなりニッチな内容でした。

  • ニッポニテスは中州へ泳ぐ

    ☆=3/5 『風立ちぬ』で宮崎駿は「ピラミッド」なしでは天才的な作品は完成しないという現実に対し明確な答えを出せなかった。この「ピラミッド」の問題に対し稲葉は、滋養を豊富に含んだ泥なしには蓮の花が咲くこともないという事実をぶつけて応じる。 平民や非才者の泥臭い努力に支えられたインフラがあって初めて天才的な偉業がそこに創発する。 これは人の思考が無数の脳細胞の戯れに基づけがあって初めて生じるという事情とパラレルかも。そう考えるとメルロ・ポンティとも繋がる問題かなぁなんて思いつつ読了。

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