Product Details
ISBN 10 : 4799104381
Content Description
本書は、「セーラームーン世代」を分析する本です。『セーラームーン』に登場した敵の主張には、セーラームーンたちの「正義」が隠れており、さらにセーラーチームの日常は、現在のアラサー女子の仕事観や、女性観などに多大な影響を及ぼしています。また、月野うさぎを分析すれば、セーラームーン世代の恋愛観までもが浮き彫りに……。
「『セーラームーン』ってこんなに深かったの!?」と思わずにはいられない読み応えたっぷりの1冊!
「セーラームーン世代」とは、『美少女戦士セーラームーン』シリーズを少女期に観て熱狂した女性たちのことだ。主に、2015年現在で28歳前後の、いわゆる「アラサー」のことを指す。
そして、何より、セーラームーン世代はいま、社会の中核に位置している。
彼女たちの多くが、現在、結婚や出産などで大きなライフイベントに直面し、仕事との折りあいを中心とした決断を迫られている上、何かと話題にされがちである。まさに、セーラームーン世代は、「渦中の人」なのだ。本書は、そんな「セーラームーン世代」をとことん分析する本である。
特に、彼女たちを探る大きなカギとなる第2章では、シリーズごとの敵を見ていく。そうすることでセーラームーン世代の価値観を見出すことができるからだ。たとえば、もっとも視聴率が高かった『美少女戦士セーラームーンR』に出てきた「あやかしの四姉妹」を覚えているだろうか。登場したころのあやかしの四姉妹は、盤石の結束力を誇るセーラーチームとは正反対。化粧やファッションに互いにダメ出しし、任務においては足の引っ張りあいに終始する。セーラームーン世代は、「魅力的な女の子ほど、セーラーチームのように互いに助けあい、失敗もフォローしあう」というのをしっかりと刷り込まれているに違いない。
続く〈インターバル章〉では、各シリーズのエンディング曲を著者独自の視点で紐解いていく。
第3章では、女性観、友情の形、仕事への向きあい方など、セーラームーン世代なら納得せざるを得ないテーマばかりだ。なかでも、少女時代に好きだったセーラーチームのキャラクターによる性格分析はかなり的確……。
第4章は、ついに「月野うさぎ」に言及する。キーワードは「母性」だ。また、「のび太系男子」との関係にも迫っていく。
次の第5章は、『セーラームーン』の前後に登場した、女の子のロールモデルの変遷を紹介。森高千里や、ドラマ『東京ラブストーリー』のヒロイン・赤名リカ、SPEED、モーニング娘。などだ。
最終章では、少女アニメにおいてはタブーな「セクシャリティ」を見ていく。また、『セーラームーン』に込められていた「LGBT」の要素や、うさぎならでは、の恋愛観なども見所だ。
読後には、「『セーラームーン』ってこんなに深かったんだ……」と思わずにはいられないだろう。少女アニメだとあなどることなかれ。
[著者紹介]
稲田豊史(いなた?・とよし)
●編集者/ライター。
●キネマ旬報社でDVD業界誌編集長、書籍編集者を経て2013年にフリーランスとなる。
●『ヤンキー経済消費の主役・新保守層の正体』(原田曜平・著、幻冬舎)構成、評論誌『PLANETS』(PLANETS)『あまちゃんメモリーズ』(文藝春秋)共同編集、『ヤンキーマンガガイドブック』(DU BOOKS)企画・編集。
●出版社時代の編集担当書籍は、『団地団〜ベランダから見渡す映画論〜』(大山顕、佐藤大、速水健朗・著)、『成熟という檻『魔法少女まどか☆マギカ』論』(山川賢一・著)、『全方位型お笑いマガジン「コメ旬」』(以上、キネマ旬報)ほか。
●「サイゾー」「アニメビジエンス」ほかで執筆中。
●映画、藤子・F・不二雄、90年代文化、女子論が得意。
【著者紹介】
稲田豊史 : 編集者/ライター。キネマ旬報社でDVD業界誌編集長、書籍編集者を経て2013年にフリーランスとなる。「サイゾー」「アニメビジエンス」ほかで執筆中。映画、藤子・F・不二雄、90年代文化、女子論が得意(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ユカ
読了日:2016/08/31
佐島楓
読了日:2015/07/10
せ〜ちゃん
読了日:2017/07/09
亜希
読了日:2015/08/07
ゆき
読了日:2017/12/29
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