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生き物の死にざま 草思社文庫

稲垣栄洋

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794225504
ISBN 10 : 4794225504
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2021
Japan

Content Description

生き物たちはみな、最期のその時まで命を燃やして生きている―数カ月も絶食して卵を守り続け孵化を見届け死んでゆくタコの母、地面に仰向けになり空を見ることなく死んでいくセミ、成虫としては一時間しか生きられないカゲロウ、老体に鞭打ち決死の覚悟で花の蜜を集めるミツバチ…。生き物たちの奮闘と哀切を描き感動を呼んだベストセラーの文庫化。

目次 : 空が見えない最期―セミ/ 子に身を捧ぐ生涯―ハサミムシ/ 母なる川で循環していく命―サケ/ 子を想い命がけの侵入と脱出―アカイエカ/ 三億年命をつないできたつわもの―カゲロウ/ メスに食われながらも交尾をやめないオス―カマキリ/ 交尾に明け暮れ、死す―アンテキヌス/ メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス―チョウチンアンコウ/ 生涯一度きりの交接と子への愛―タコ/ 無数の卵の死の上に在る成魚―マンボウ〔ほか〕

【著者紹介】
稲垣栄洋 : 1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • コットン

    『死』をテーマにした読書会で紹介されていた本。29ほどの生物のあまりわかっていない生態について書かれていて興味深い。驚きなのが、チョウチンアンコウのオスはメスの1/10位の大きさで、その生態がオスがメスの灯す明かりを頼りにメスを見つけメスの体に噛みつき吸血鬼のようにメスの体から血液を吸収して、栄養分をもらって暮らすらしい。オスのとりえは子孫を残すことだけだと。究極のヒモ暮らし!。

  • とも

    1度読んだ事があった。生き物の死について考えさせられる。ハサミムシの話が興味深かった。実験に使われる動物、食用にされる動物の死。人間の死、私の死についても考えせられた。

  • goro@the_booby

    もう蚊は殺せないかもしれません。生きるために生きる昆虫や動物に心動かされる思いです。彼ら彼女らの生き方は一つの道を邁進するのみ。比べるのも詮無いけどなんだか人だけが迷うばかりか。死にざまとは生きざまだとつくづく感じた本です。

  • けやき

    題名通りに生き物の死んでいく様子を綴った本です。昆虫や動物の一生をも人間のように描いており切なくなりました。

  • うえぽん

    雑草生態学の専門家が描いた身近な生物の知られざる最期に係るベストセラー。印象的なのは、多くの現代人のように自分自身の生き甲斐や幸せを求める姿ではなく、個体、つがい又は近縁集団が、子孫を残すことこそが生命の目的であるかのような行動を取り死にゆく姿だ。子に身を捧ぐ母ハサミムシ、メスに食われながらも交尾をやめないオスカマキリ、メスに寄生し放精後はメスに吸収されるオスチョウチンアンコウ。ニワトリ、ネズミ、イヌという人間の食用、実験用、愛玩用という目的で生命のあり方が規定されてしまった動物への視線も忘れていない。

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