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「永遠の0(ゼロ)」を検証する

秦重雄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784889009248
ISBN 10 : 4889009248
Format
Books
Release Date
June/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

元特攻学徒兵は『永遠の0』をどう観たか?戦後70年の今、多くの人々の感動と涙とを誘った百田尚樹作品を通して考える歴史への向き合い方。

目次 : 第1部 小説『永遠の0』を検証する(「魅せられた魂」が生まれた所以(理由)/ 感動を呼ぶ「決めゼリフ」は、はたして可能であったか?/ 「ゼロの消(滅)点」―『永遠の0』のリアリティの蒸発 ほか)/ 第2部 映画『永遠の0』を検証する(物語と人物設定/ 作品の魅力(多くの読者を獲得し、観客を動員した力)はどこにあるのか/ 作品を読んだ後、見た後で考えたいことは何か ほか)/ 第3部 元特攻学徒兵が観た『永遠の0』(「死にたくない」と公言する搭乗員に違和感/ 軍隊のもつ暴力性の描写が不十分/ 回天は無茶苦茶な兵器 ほか)

【著者紹介】
秦重雄 : 1953年大阪市生まれ。立命館大学文学部(日本文学専攻)卒業。現在、公益社団法人部落問題研究所主任研究員、日本社会文学会理事

家長知史 : 1954年京都市生まれ。立命館大学文学部(西洋史専攻)卒業。元京都府立高等学校社会科(地歴・公民科)教諭、元立命館大学非常勤講師。歴史教育者協議会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • detu

    サブタイトルが、ただ感涙するだけでいいのか。小説と映画を別の方が検証評論されている。小説の方は左派の人らしくかなり手厳しい。確かに仰せは間違ってはいないが、百田氏は戦争特攻賛美などしていないと自分は感じている。史実を元にしたフィクションであるから仕方なしとしながらも、戦争を知らない子供達が読んだり見たりすれば勘違いしてしまう、愛国心を植え付け有事の際には国のため命を捧げる若者を生み出すプロパガンダだと。戦争のドラマなどもう書けないのではないだろうか。百田氏万歳ではないけどあまり気持ちのよい本ではなかった。

  • 八百

    宮部のように信念を貫く人間でありたい…ありえない!一個人の信念など塵芥の如くが軍隊なのだ。SF作品ならまだ許される、だが「永遠の0」の罪は特攻と言う史実をコピペしてメロドラマを仕立てご都合主義のヒーローを作り上げてしまった点にある。そしてそこには特攻も戦争も真実の姿はないにもかかわらず小説、映画ともたちまちミリオンヒットとなり誤った認識を世に撒き散らしてしまった。感涙の決め台詞の数々、そんなことは噯にも出さず半狂乱の心を酒と薬で騙し飛び立って行った若者の無念こそ本当に伝えなければならない戦争の愚である

  • 全縁

    タイトル通り、『永遠のゼロ』の功罪を明らかにすることがメインテーマとなっている。作中当時の軍事的背景や精神風土についてまとめられており、すごくためになった。元特攻隊員の方との対談も含まれている。『永遠のゼロ』を読んで少し違和感を感じた僕には、同感できるところもかなり多かった。ただ人それぞれで、この本の内容に不快感を覚える人もいると思う。でも(まあ無理だとは思うけど)、僕はこの本を『永遠のゼロ』を読んだ人みんなに読んでもらいたい。対立意見の内容を聞かずに否定するのは、フェアじゃないと思うから。

  • Miki Shimizu

    スッキリしたー。永遠の0、映画も小説も感動したけど、学校で平和学習するのに見せるとかはないなー。特攻隊を感動的に書いて、あの人たちの犠牲があったから、今の私たちがある、、、の方向性がなんか違和感があってモヤモヤしてたけど、やっぱ私間違ってなかった!少年Hのほうがいいぜー!

  • くらーく

    確かTVで映画は見たような気がする程度。随分と流行ったようですな。特攻については、まあ当時の雰囲気で決めちゃったような認識。日本人の空気を読んだり、責任者をあいまいにしたり、過度の忖度でなあなあで決めてしまって、止める決断をしなかったという認識。未だに変わっていないんじゃないかなあ。 検証するのは良いと思うし、こうしてデータや情報が残れば、後世の人がまた検証してくれるかもしれないしね。 特攻(に限らないけど)で命をささげてくださった方々の上に、今の生活があることは間違いないし、感謝と尊敬はしている。

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