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新・自然科学としての言語学 生成文法とは何か ちくま学芸文庫

福井直樹

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480094964
ISBN 10 : 4480094962
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本ではしばしば「言語学は文科系の学問」と見なされる。言語は人間の本質を担うものであり、それゆえ、近代科学が生まれるはるか以前からその研究は行われてきた。しかし、20世紀最大の言語学者チョムスキーの提唱する生成文法はあくまで近代科学の方法を用いた“自然科学”であり、生成文法を学ぶにはその点の自覚が不可欠である、と著者は言う。生成文法とはどのようなものなのか、そして言語学研究はどこへ向かうのか。言語学入門としてはもちろん、「自然科学とは何か」という問いに向き合う科学論としても興味深い、第一人者による論考集。旧著を大幅に増補・改訂し、新たに付録として黒田成幸氏の論考「数学と生成文法」を収録。

目次 : 第1章 自然科学としての言語学―生成文法理論とそれを取り巻く知的状況について/ 第2章 生成文法の目標と方法/ 第3章 極小モデルの展開―言語の説明理論をめざして/ 第4章 言語の普遍性と多様性/ 第5章 日本の理論言語学―教育と研究/ 第6章 現代言語学の学際性/ 第7章 言語の基本演算を巡る覚え書/ 付録 黒田成幸「数学と生成文法」

【著者紹介】
福井直樹 : 1955年、東京都生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)言語学・哲学科大学院でPh.D.取得。カリフォルニア大学アーバイン校教授等を経て、上智大学教授。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)招聘研究員、Japan Foundation Fellow(東京大学)、ハーバード大学客員教授等も歴任。専門は理論言語学、認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Koning

    生成文法の話なのだけれど、訳語に英語のあるものといつまで経っても出てこないものとあって、地味に困った(笑)。これを入門書とうっかり思うとアウト。 とりあえず、こっから先進むという本ではないですな(汗。巻末の黒田論文(これが遺稿というのが)を読んでラマヌジャンとか読まないとダメかと、改めて思う。ハードル高いや(w。 とりあえず、言語学本とうっかり思ってる人よりはスクリプト言語とか自作した経験のあるプログラマの方がちゃんと読んで意味を取れるんじゃないか?という気はしますな。

  • 左手爆弾

    生成文法は自然科学である。この根本テーゼの下に、生成文法理論の紹介から教育制度の問題までを展開。人間の脳内に実在するUGを探究するのが生成文法の試みだが、このUGは「自然現象」だと筆者は主張する。それ故、この分野の発展のためには数学化が必要だが、それは形式的なものではなく、新たな発見を可能にする実質的なものでなければならないと述べる。この点が日本における教育制度の問題へと派生する。生成文法を志す学生の多くが興味の範囲が狭く、それでいて言語学の基礎教育も受けていない。だから、最先端のものに挑み、失敗する。

  • mft

    買うときは付録の黒田氏の数学系の文章が興味深そうだと思ったが、それは大したことなくて、第3章の極小モデルの部分がプログラミングをしているときの頭の中に通じるような気がして面白かった。

  • 生成文法の概要、目指すところについて述べた論文を纏めた本。専門的な単語が多いので入門書とするのは難しいが、言語学の教育に関する意見等もあり、専門的な部分を飛ばしながらでも読む価値はある。

  • 飛燕

    言語(記号)は音と意味の恣意的結合から成るというソシュール的言語観を下敷きに、どうしてその言語を人間が操作できるのかを解明しようとする。提示するモデルは、脳の処理(言語機能)であり、その初期状態(普遍文法)から何らかの言語的刺激を与えられて安定状態(個別言語)を得るとするもの。数学言語を用いて論じた箇所は全くわからないが、その試み字体は非常に興味深い

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