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主任設計者が明かす F-2戦闘機

神田國一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784890633791
ISBN 10 : 4890633790
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

防衛装備品初の日米共同開発で作られたF‐2戦闘機。外形は米空軍のF‐16戦闘機に似ているが、機体の構造や材料、ソフトウエアの大半は日本主導で開発されている。米国側の全面的な情報開示がないなか、設計チーム・リーダーとして多くの日米の技術者をまとめあげ、数々の難題をクリアしてプロジェクトを成功に導いた主任設計者の貴重な記録。F‐2で培った技術開発力を次代に継承する意義を熱く語る!

目次 : 第1章 FS‐Xの初飛行/ 第2章 超音速技術習得の出発点/ 第3章 FS‐Xの開発計画/ 第4章 FS‐Xの基本設計/ 第5章 現実化した「平成のゼロ戦」/ 第6章 米国に技術移転された複合材/ 第7章 ロールアウト/ 第8章 社内飛行試験/ 第9章 技術実用試験へ/ 第10章 米国の評価/ 第11章 絶やしてはならない技術の継承

【著者紹介】
神田國一 : 1938年生まれ、群馬県出身。1962年東京大学工学部航空学科卒業、同年新三菱重工(現・三菱重工)入社、名古屋航空機製作所に勤務。MU‐2、XT‐2/F‐1、CCV研究機などの開発に従事。1990年FSET(F‐2設計チーム)チーム・リーダー、1992年技師長・FS‐Xプロジェクト・マネージャー、1997年三菱重工顧問。2013年歿、享年75(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 閑居

    初の日米共同開発となったF-2の主任設計者の自伝。著者によれば、米国議会の横やりや軍の情報統制に萎縮した米技術者は、「間違いに気づいても」何も言わなかったという。そして、開発を通じて「両国の優れた技術を基に互いに技術者が技術論議を重ねる」ことはなかった。国際協力プロジェクトにおける政治と技術の両立は、難しい課題だ。 一方、著者の根底にある自前主義も難しい課題の1つだ。なんでも自分で開発する無邪気な時代は終わった。VUCA時代には総合的判断により独自開発のスコープを的確に見極める視座が必要となる。

  • Koki Miyachi

    初の日米共同開発でつくられたF−2戦闘機の開発秘話。筆者は既に他界しているが、日本を脅威と感じて軍事機密を守ろうとする米国と、優れた戦闘機開発を目指す日本の技術者の長い歴史がここにある。表面上は友好的に進んだかに見える共同開発の裏側が、当事者の手で書物としてきちんと遺されたことに感動。筆者の矜持と熱き思いの結晶。

  • みさと

    F-2は、初の日米共同開発によって作られた自衛隊の戦闘機。米空軍のF16を改造母機とするも、サイズも、翼面積も、機体の構造も、材料も、飛行・火器管制ソフトウェアも、大半が日本が独自開発したもの。特に複合材一体形成主翼は米国も垂涎の技術。米国側の全面的な情報開示がない中、また日米の技術者をまとめることの困難に直面しながらも、「平成のゼロ戦」を実現するべく奮闘した設計チームリーダーの貴重な記録。「技術者の情熱が名機を作る」との信念と矜持があふれている。そうか、道理でこの飛行機は美しいのだ。

  • buchi

    スバラシイ!日本の単独開発を米国に阻止され共同開発になったF-2。その姿からF-16のコピーとも呼ばれた機体。共同開発と言ってもどうせ日本のオイシイ技術だけ米国に持っていかれて肝心なところは秘密にされて・・・て感じでしょ?と思っていた。が!米国が秘密を開示しないが為に日本の技術者は戦闘機開発の肝心な技術を独自に開発会得してしまうのであった!決して裏で手を回して技術を盗むようなことはせずに地道にコツコツ技術を構築していく日本の技術者の真面目さ。さらに日本独自の技術も惜しみなく米国に教える人の良さ!

  • 2n2n

    元三菱重工Fー2戦闘機開発チームリーダーの回顧録。Fー2の開発は日米共同で行われたが、そこには米国の「日本が戦闘機の独自開発能力を持つのは安全保障上好ましくない」という思惑があった。Fー2の開発は米国の開発したFー16をベースに行うが、ここで米国は「無闇にFー16の技術開示をすると日本の技術競争力が上がってしまう。だから高度な技術はブラックボックスにして日本に渡す」という方法をとった。しかし日本はこのブラックボックス部を独自に開発・実現したため、結局米国の思惑は外れ、日本は航空技術の力を付けることとなった

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