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緑十字のエース

石田夏穂

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784575248555
ISBN 10 : 457524855X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2025
Japan

Content Description

大手デベロッパーのエリート社員だった浜地は、とある事情から閑職に追いやられて自己都合退職し、どうにか中堅の建設会社に再就職する。だが、そこで任されたのは、ショッピングモール建設工事現場の安全衛生管理責任者。‥‥俺、未経験なのに!? 浜地の教育担当となった松本は、度を超えた厳しさで安全指導をする男。‥‥バカ真面目すぎる。だが、浜地はやがて知ることになる。松本の行動に隠された本当の目的を――。ユーモアとスリルが見事に融合した出色のお仕事小説!

【著者紹介】
石田夏穂 : 1991年埼玉県生まれ。2021年「我が友、スミス」が第45回すばる文学賞佳作となりデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • シナモン

    まさか自分が工事現場で働くなんて。大手企業を辞めたことを家族に言えず途中のトイレで着替えて職場に向かう主人公浜地。安全管理の仕事をすることになるが教育担当の松本は度を超えた安全ルールの徹底を強いる男だったー。工事現場を舞台にしたお仕事小説。緻密な描写、まるで工事現場にいるよう。松本の安全に対する徹底ぶりはユーモアを誘うがその裏にあった事情にやり切れなさを感じる。石田夏穂さん、やっぱり面白い。

  • ネギっ子gen

    【目ぼしい企業に履歴書を送りつづけたが、ことごとくがなしのつぶてだった。】重大事故の“引責”で屈辱的な辞令を受けた大手デベロッパーの積算部長・浜地は、憤然と職を辞し“新天地”を求めるも、そこで大苦戦。「転職エージェント」に頼って、中堅ゼネコンの契約社員となり、建設工事現場の安全衛生責任者に――。ディテールに注目。ヨイか、ヨシ!<浜地も実際に失敗を重ねてみてわかったが、新卒からずっと同じ会社にいたオッサン、それもそこそこ偉くなっちゃったオッサンの身柄などはどこも引き取ってくれないのだ>と。これが現実で……⇒

  • ケンイチミズバ

    CMは転職を煽っているかも。私も若い頃に考えなくもなかったけど。以前、東京ソナタという映画を見た。リストラされたことを家族に言えない、今はショッピングモールの清掃員の父親役が香川照之さん。作品の彼は、大手ゼネコン本社積算部から今は工事現場。スーツで家を出てトイレでワークマンに変身。安全靴・ヘルメット・ハーネス、そして安全違反を知らせるホイッスル。私も労働安全衛生管理士国家資格を持ってます。安全管理をあまりうるさく言うと作業が中断され工期が伸びる。設計も作業もやり直しで工事損失が増える。それでも安全第一!?

  • Hiro

    いろいろな業者が関わる工事現場では、工期や予算、品質、安全など、それぞれが大切にするポイントが違うもの。読み進めながら、やっぱり安全が第一だよなーとあらためて感じた。「泥引き」という言葉を知れたのも興味深かった。大規模工事とは違うけれど、住宅建築の現場を見るたび、現場がきれいだと作業する人の環境もきっと守られているんだろうなと思う。

  • ぽてち

    旧財閥系の大手デベロッパーで積算部長をしていた浜地が、ある出来事をきっかけに会社を辞めた。50歳を目前にした彼がようやく入社したのは台島建設。積算業務のはずがいきなり現場に飛ばされ、経験したことのない安全衛生管理責任者をすることになる。家族には転職したことを言えず、現場では年下の教育担当者に違和感を覚え……。工事現場のあれこれは想像することしかできないが、映画やドラマで観たような光景が広がる。お手軽だけど、お仕事小説としても、サラリーマン小説としても、家族小説としても読める。おもしろかった。

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