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ニ-ベルンゲンの歌 後編

石川栄作

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480428172
ISBN 10 : 4480428178
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2011
Japan

Content Description

亡き夫ジークフリートの復讐を誓ったクリームヒルトは、フン族のエッツェル王と再婚し、彼の力を利用して、自らの目的を果たさんと企てる。彼女にまんまとおびき寄せられる、兄ブルグント王グンターと、仇敵ハーゲン。そして多くの勇者たちを巻き込んだ壮絶な戦いの火蓋がついに切られた。古代ゲルマンの英雄精神を余すところなく発揮したドイツ古典文学の最高傑作を新訳でお届けする。

目次 : エッツェル王がヴォルムスのクリームヒルトのもとに使者を送ったこと/ クリームヒルトがヴォルムスを発ち、フン国へ向かったこと/ クリームヒルトとエッツェル王がウィーンで結婚式を挙げたこと/ エッツェル王とクリームヒルトがヴォルムスへ使者を送ったこと/ 使者がライン(ヴォルムス)で役目を果たして、帰って行ったこと/ グンター王らがフン国へ旅立ったこと/ 彼らがエルゼおよびゲルフラートと戦い、勝利を収めたこと/ 辺境伯がその一族を出迎えて、もてなしたこと/ ニーベルンゲン族がエッツェル王の城に到着し、出迎えられたこと/ ハーゲンとフォルカーがクリームヒルトの前で立ち上がらなかったこと〔ほか〕

【著者紹介】
石川栄作 : 1951年、高知県生まれ。福岡大学人文学部独語学科卒、九州大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、徳島大学総合科学部長・教授、文学博士。専攻、ドイツ中世文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • syaori

    後編は夫を殺した者への復讐を図る王妃クリームヒルトと、それを受けて立つハーゲンの対立を主軸に展開します。彼らの対立は、王妃は夫への愛から、ハーゲンは忠誠からではあるのですが、その争いは何と傲慢であることか。力は正義と言わんばかりの豪奢で野蛮な誇りと誇りのぶつかり合い、その結果として彼らの対立を壮麗に彩る勇士たちの血と屍に圧倒されてしまいます。そうしてニーベルンゲンの宝にかかわったすべての人が血が饗宴の犠牲となる、この派手やかな惨劇の幕引きにふさわしい凄絶さと美しさ、カタルシスに酔いしれて本を閉じました。

  • マウリツィウス

    【「歌」−】シェイクスピア古典主義における新約主義主題を提唱、古典主義と新約聖書の束ねた「歌」。シェイクスピアの導入した戯曲をアリストテレス解釈から解放していく。ニーベルンゲンの歌とは何だったのだろうか。霧の子が示すように、『新約聖書』における重要主題を帯びた「双子」をエーコ意味に求めるのならば叙事詩は物語る。新約を物語へと変えたのではなく「継承」する。ドイツ語古典の勅命であるかもしれない「宮廷」を語り得る。その歌の行方は「新約」と「旧約」を束ねた至高遺産、「約束」を意味し続けた、旋律と鼓動を刻む童歌−。

  • 塩崎ツトム

    ジークフリートとグンター王、ハーゲンという本来は違う価値観の時代を生きた英雄たちが出会ってしまったことの悲劇か。フン帝国のアッティラ(エッツェル)が紳士的な名君なのは十字軍と対峙したアラブの君主サラディンと重ね合わせているのだろうか?あと登場時は気高い女傑として登場したはずのブリュンヒルドが、ジークフリート暗殺手前から単なる権力の亡者の悪女に成り果てるところの時代的背景を知りたい。

  • マウリツィウス

    ジークフリートによる始りの章。ゲルマン叙事詩は実際は連編構成でこの美しい、かつてあるドイツ史の軌跡をなぞらえる勇士の宴は吟遊詩人達により語り紡ぎれてきた詩篇、霧の子らの歌は哀しいように見えて中世のロマンスを映し出した愛の物語も兼ねている。幸せにはなれない者達の残滓を悲嘆に刻んだ宝の持主はこの作品には姿を現さないが、ひとつ言えることは典礼を守る教会様式において竜の存在はサタンと同じく非実在性のものとして追放されたことだ。シグルドのひとつの幸福はブリュンヒルデとの冥界での再開の可能世界、ゲーテの求めた救済。

  • 不見木 叫

    後半はクリームヒルトの復讐譚。前半に増して熾烈、そして悲劇的な終末を迎える。

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