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石垣りん詩集

石垣りん

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784894564138
ISBN 10 : 4894564130
Format
Books
Publisher
Release Date
June/1998
Japan

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    4つの詩集からのアンソロジー。「それはながい間 私たち女のまえに いつも置かれてあったもの」石垣りんは1万年か、あるいはもっとずっと遥かな太古から刻まれてきた女の歴史を歌う。それは表立つこともなく、ことさらに感謝されることもなく、しかしけっして受動的にではなく行われてきた女たちの日常の鋭意だ。また「シジミ」には、生の持つ残酷な側面が、シニカルなユーモアを持って歌われる。そして「石垣りん それでよい」とする自らが主体的に選び取った孤高。その時、詩人は国家体制からも、あらゆる束縛からも超越して自由だ。

  • ネギっ子gen

    【ああ疲れた/ほんとうに疲れた「その夜」】解説:粕谷栄市。エッセイ:落合恵子。「不出来な絵」<下手だからみっともないという/それは世間体/遠慮や見得のまじり合い/そのかげで/私はひそかに/でも愛している/自分が描いた/その対象になったものを/ことごとく愛している/と、きっぱり思っているのです> 「夫婦」<夫婦というものの/ああ、何と顔をそむけたくなるうとましさ/愛というものの/なんと、たとえようもない醜悪さ> 「家」<この家/私をいらだたせ/わたしの顔をそむけさせる> 第一詩集より。「きんかくし」も凄い!

  • なる

    谷川俊太郎らと台頭する現代の詩人にも関わらず今まで触れてこなかった。銀行員として勤めながら戦時下から戦後、平成に至るまで時代を駆け抜け、親や兄弟姉妹の為に身を粉にして働き、詩を綴ったという。生涯を独身で過ごしたという選択がその環境に起因するものなのかはわからないけれど、小手先の技巧には耽溺しない素朴な言葉とぶつかりあいながら、丁寧で印象的な詩を多く残したという事実がそこにある。日常で使われる単語や表現は、力量によっては日常のいなたさに埋もれてしまう危険さを孕んでいるのに、絶妙な所で踏みとどまっている。

  • すーぱーじゅげむ

    戦争や貧乏を越え、女性ながら一家の大黒柱として家族を支えた石垣りんさん。戦争・国家に対する詩と「食うこと・生きること」に対する詩が特に響きました。生っちょろい私は、寝たきりの父とその4番目の妻、無職の弟と血のつながらない知恵遅れの弟を養うために働くとか、絶対無理だなぁ。魚をまるごと買ってきて「頭をブスリと落とす」もできない。軽蔑されるだろうけど切り身買ってます。たくましさ、原始的な「生きることそのもの」の強さが迫ってくる。そういうことを生きた人って全然レベルが違って、全然レベルの違う球速の言葉を出す。

  • 呼戯人

    石垣りんは、14歳の時から日本興業銀行に事務員として勤め、労働組合の委員などして労働運動にも関わっていた。肉親が次から次へと亡くなってゆくなかで早くから詩作を始めた。日本を代表する女性詩人である。戦争や貧困や労働や日常を歌うその仕方は、骨太の言葉に満ち満ちている。「夫婦というものの/ああ、何と顔をそむけたくなるうとましさ/愛というものの/なんと、たとえようもない醜悪さ」と父母を歌う、石垣りんは「娘の私は今日も働きに出る、/乏しい糧を得るために働きに出る。」と歌う。人間の業の深さが身に染みる詩集だった。

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