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サンチョ・パンサの帰郷 思潮ライブラリー・名著名詩選

石原吉郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784783735151
ISBN 10 : 4783735158
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    シベリアで見た脱走者の銃殺。《ふりあげた鈍器の下のような/不敵な静寂のなかで/あまりにも唐突に/世界が深くなったのだ/見たものは 見たといえ》《ずしりとはだかった長靴のあいだへ/かがやく無垢の金貨を投げ/われらは いま/その肘をからめあう》。肘をからめあうのは強いられた行為なのだ。連帯ではなく服従の鎖を作って生きのびる姿。私はこの詩から、詩の中にある自由とは何かを考えずにはいられなかった。それは現実を何度でも確かめ直す自由ではないか。少なくとも私は、今この現実を生きる自分を身体ごとつかみ直すことができる。

  • V.I.N.O

    単語一つ一つが目に耳に心に突き刺さる。「そこにあるものは そこにそうしてあるものだ」(事実) 「君の位置からのそれが 最も優れた姿勢である」(位置) とにかく石原吉郎の詩にはこそあど言葉が多い。果たして「それ」「これ」が何を指しているかわからぬまま、石原吉郎は言葉を強く断定する。これが魅力の一つでもあるのかな。とにかく枕頭の書にする。

  • 三柴ゆよし

    「位置」「条件」「葬式列車」「デメトリアーデは死んだが」「サンチョ・パンサの帰郷」。

  • 有沢翔治@文芸同人誌配布中

     石原吉郎はシベリアに抑留され、強制収容所の体験を詩に現した。例えば「脱走」などは直説的に題材を取っているが、「コーカサスの商業」などもシベリアの体験がもととなっていると窺える。また「サンチョ・パンサの帰郷」でもシベリア抑留からの生還を、ドン・キホーテの登場人物になぞらえた。そのせいか未来は明るく描かれていない。 https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51533028.html

  • たまぞう

    『望郷と海』が衝撃だったので以前一度だけ読んだ『サンチョ・パンサの帰郷』のほうも読み返してみた。そしたらサンチョ・パンサとは誰か、そして彼にとって帰郷がどのような体験だったのかがなんとなくわかった。所収中いちばん好きな詩は「思い出そうとしているのだ/なんという駅を出発して来たのかを」が印象的な「葬式列車」。また「おれが忘れて来た男は/たとえば耳鳴りが好きだ」で始まる「耳鳴りのうた」、「けれども この町へはもう/かえってはこないのだ」で終わる「くしゃみと町」など、忘却や喪失にこの詩人の原体験がある気がした。

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