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望郷の歌 新編・石光真清の手記 三 日露戦争 中公文庫

石光真清

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122065277
ISBN 10 : 4122065275
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日露開戦。陸軍少佐となった石光は第二軍司令部付副官として出征する。終戦後も大陸への夢醒めず、幾度かの事業失敗を経て、ついに海賊稼業へ。やがて明治という時代は終焉を迎える…。未公開の手記『思い出の記 放浪生活時代』、小説『惨劇の夜の思い出』を収録。

目次 : 泥濘の道/ 親友の死/ 老大尉の自殺/ 黄塵の下に/ 文豪と軍神/ 失意の道/ 海賊会社創立記/ 二つの遺骨と女の意地/ 海賊稼業見習記/ 望郷の歌/ 家族

【著者紹介】
石光真清 : 明治元(1868)年、熊本生まれ。16年、陸軍幼年学校に入り、陸軍中尉で日清戦争に従軍し、台湾に遠征。32年、特別任務を帯びてシベリアに渡る。日露戦争後は東京世田谷区の三等郵便局の局長を務めたりしていたが、大正6(1917)年、ロシア革命直後のシベリアに渡り諜報活動に従事する。8年に帰国後は、夫人の死や負債等、失意の日々を送り、昭和17(1942)年に死去。死後、その手記が公刊される

石光真人 : 明治37(1904)年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、昭和6(1931)年、東京日日新聞社に入社。13年芝浦工作機械に転じ、戦時中、日本新聞会考査課長、日本新聞連盟用紙課長を歴任。戦後、日本新聞協会用紙課長、総務部長、業務部長を経て、日本ABC協会事務局長、専務理事。33年、父・石光真清の手記『城下の人』『曠野の花』『望郷の歌』『誰のために』の出版により、毎日出版文化賞を受賞。50年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • tyfk

    「いよいよ翌日は慰霊祭という日になっても祭文は出来なかった。懊悩失望の果てに、私はふと思いついて、恥をしのんで第二軍軍医部長、森林太郎(鷗外)博士を訪ねて苦衷を訴え、祭文の執筆を依頼した。」

  • dexter4620

    先の大戦で黒子として活躍した著者が、平時の生活に苦しむ巻。その中にも幸せを見つけるのだが、その葛藤や苦労が今も昔も変わらない事なのだと改めて感じさせてくれる。良い家族に恵まれた石光氏は、寄るところがあり大きく慰められたことだろう。最終巻にも期待。

  • TTK

    家族、親戚、友人からの手紙は、将校も兵卒も区別なく、弾雨のもとにあっても薄暗い壕の中でも、くり返しくり返し読んでは丁寧にたたんでポケットに納める。……累々と横たわった戦死体の傍を過ぎると、爆風や弾片にひきちぎられた軍服から、手紙の白い紙がひらひらと風に吹かれていることがある。ちぎれた手紙が秋草の間を、戦死体の間を吹きはらわれてゆくこともある。このような場面に行きあって、私は馬をとめて吹き去られそうな手紙を、飛ばないように死体のポケットの奥に押入れたことが幾たびかあった。 p.54

  • Shinya Ishikawa

    前半は日露戦争への従軍記で、今をもって多く伝えられる日露戦争史とリンクするものです。生まれたての近代国家日本は国民の愛国心と血の犠牲のもとで独立を保ち、強国へと育まれていったのだという感を強く持ちました。後半は終戦後の著者の私生活の記録で、数々の辛酸をなめた上で最後に家庭の安らぎを知った経過に、安堵を覚えました。叢書3巻までを読み終え、明治という時代を生きた先達への思いが胸にあふれます。先達が抱いた祖国への思いを、自分も受け継ぎ大切にしたいと感じました。

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