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ISBN 10 : 4787274732
Content Description
高層ビル間にピンと張ったロープの上を、長く重いバランス棒だけを抱えて一歩一歩進む綱渡り師たち――。地上の観客が息を詰めて見上げるなか、空中で歩いたり、座ったり、寝転んだりを繰り返す。悲鳴をあげる観客。彼ら/彼女らはなぜ挑戦するのか。どのようにして墜落の恐怖を超えられるのか。
ナイアガラの滝の上を走る1本のワイヤー。綱を感じる足裏、皮膚が感じる湿気、微風をいち早く察知する。それはまるで身体を世界へと拡張させているかのようだ。SNSの時代には考えられない身体の極北がそこにある。
大の男だけではない。8歳の少年や15歳の少女、サーカス芸人の女性、何世代にもわたり延々と危険な技を続ける綱渡り一族。死をも恐れない老若男女が「より高く」「より長く」「より魅力的に」綱を渡る。「アクロバット」を「アート」に転換する現代の高所綱渡り師たちもいる。
生の実感、死の恐怖、生死の境界の究極のポエジーがそこにある。高所綱渡りに挑む勇者たちの、緊張感みなぎる生きざまを丹念に描く渾身のドキュメンタリー。
【目次】
第1章 女であることは途方もない可能性である
1 ロープ上で観客を魅了する幼女
2 代役がセンセーショナルな人気を博す
3 不倫の子を出産、そしてナポレオンと出会う
4 土砂降りのなかでロープを昇って、降りる――ロンドンっ子の驚きと称賛が止まらない
5 「マダム」と「マドモワゼル」、二人のサキが出現
6 満身創痍でも芸を続ける――壮絶なる晩年
第2章 ブロンディン――綱渡りの代名詞になった巨人
1 天才少年、波瀾万丈の日々
2 歴史に残る「ブロンディン」は二十七歳、アメリカで誕生した
3 ついにその日がやってきた――ナイアガラの滝に挑む
4 ナイアガラでの空前絶後の行為の数々
5 ダブリンで、作業スタッフの事故死を経験する
6 母国フランスに錦を飾れないのは、「重婚」が原因か
7 遠くオーストラリアでも衰えを知らない技を見せる
8 六十代半ばで久々のニューヨーク公演、そしてロンドンのついのすみかへ
第3章 「ブロンディン」を名乗り、ブロンディンに挑む
1 自他とも認める「オーストラリアのブロンディン」とは
2 少年を巻き込んだ二つの悲劇
3 「オーストラリアのブロンディン」を名乗る男の無鉄砲なパフォーマンス
4 ナイアガラで生まれ育った男のナイアガラ挑戦
第4章 体を張って、ジェンダーイメージをくつがえす女たち
1 サーカス芸人であることが、女が自由を手にできる数少ない領域だった
2 セリーナ・ヤング――最‥
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けんとまん1007
読了日:2025/08/20
kawa
読了日:2025/07/12
チェアー
読了日:2025/06/25
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読了日:2025/09/05
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読了日:2025/08/28
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