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世界に於ける日本美術の位置

矢代幸雄

User Review :3.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784061588578
ISBN 10 : 4061588575
Format
Books
Publisher
Release Date
December/1988
Japan

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矢代幸雄著。『世界に於ける日本美術の位置...

投稿日:2012/10/03 (水)

矢代幸雄著。『世界に於ける日本美術の位置』 講談社学術文庫 昭和21年4月16日の講演の文章「国際文化と日本美術」は戦後日本が復興していくなかで美術がどう日本人の心に誇りを取り戻すのかを訴える歴史的な証言でもある。 「世界に於ける日本美術の位置」は文化交流をする上で美術は大きなかけはしになるが、東洋や日本の芸術論や宗教観、精神論を押し付けるのでなく、世界の美術との共通点や違いをしっかりと見極めて、説明していくことの大切さ、世界の美術作品と日本の美術を比較して反省点を洗いだし、西洋から学ぶこと、取り入れる点は何かを挙げて、これからの日本の美術がどのような方向を向けば良いのかという視線も提示している。 そして美術館建設などの文化行政についても触れられている。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • くらひで

    戦前、終戦直後の混乱期に、日本の美術の特徴を海外のそれと客観的に比較した文化論。講演録なので平易な文章で書かれ、読みやすい。敗北感の色濃い時代に日本の美術の良さを再評価し、多くの人たちの生きる勇気と希望を与えたことだろう。日本の名品には中国などの影響を受けつつも、優美豊麗な装飾美や甘美なる感傷性を付与することで独自の発展を遂げてきた。自然の微妙な変化を敏感に察知する感受性の豊かさに、その要因を見出すことができるだろう。今一度、日本らしさを見直すことが必要かもしれない。

  • ぴよぴよーーーーー

    今で言うところの比較美術史論。「世界に於ける〜」という題目の割に日本美術の比較対象は西洋美術に限り、「あれ、アフリカとかは?」とならざるを得ないが、まだ完全なる国際異文化交流がなされていない時期であったのだろう。日本美術の特徴・長所のみを延々と語り続け、その量一冊7、800ページにも及ぶ美術書が多くある中、本書は世界で通用する比較的厳しい基準を以て日本美術に向き合い言及するポイントを絞って述べている。更なる日本美術の発展・永続を望む私たちにとっての永遠のバイブルである。

  • tgmmm

    日本美術の特質として印象性、装飾性、象徴性、感傷性の四つを取り上げ、逆に写実性などは日本の中で最高のものでも西洋の傑作の前には及ばないという見方を示している。1934年と1946年の講演だが、今日においてもスタンダードに感じられる意見が大半だった。敗戦直後の日本の将来への憂いが散見されたが、この現状を著者はどう思うだろうか。また日本美術の特質を培ってきたのは美しい自然だということにあまり実感を持てないのは残念なことだった。

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