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なぞの転校生 講談社文庫

眉村卓

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062777544
ISBN 10 : 4062777541
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2013
Japan

Content Description

中学に転入してきたイケメンの転校生典夫は勉強もスポーツも万能。同級生の広一らが典夫の行動に翻弄されるSFジュブナイル決定版。

【著者紹介】
眉村卓 : 1934年大阪市生まれ。大阪大学経済学部卒業後、耐火煉瓦会社勤務の傍らSF同人誌『宇宙塵』に参加。1961年、「下級アイデアマン」が『SFマガジン』のコンテストに佳作入選し、コピーライターを経て1965年より専業作家となる。1979年『消滅の光輪』で第7回泉鏡花文学賞と第10回星雲賞を受賞。1987年『夕焼けの回転木馬』で第7回日本文芸大賞受賞。1996年『引き潮のとき』で第27回星雲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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『時をかける少女』『夕ばえ作戦』と並ぶジ...

投稿日:2019/01/12 (土)

『時をかける少女』『夕ばえ作戦』と並ぶジュブナイル小説の代表作であり、著者にとっても代表作の一つ。 大阪の中学生・岩田広一のクラスに転校生・山沢典夫がやってくる。典夫は美少年で頭脳はずば抜けており、運動神経も抜群。あっという間に人気者になるものの、いくつかのことについてはエキセントリックな反応を示す。やがて典夫と同じ日に転校してきた生徒が、同じ中学校だけではなく、大阪にも多数いて、典夫と同じような行動をとっていることが判明する…。 50年前の作品なので、中学生の男女間の感覚などは今とはかなり違う部分もあるだろうが、全体をつらぬく瑞々しさと核戦争・進歩の功罪といったテーマは今でも十分に通じるものがある。ラストは切ない。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 夢追人009

    眉村卓さんの初のSFジュブナイル小説の名作です。検索しますと本作は1975年にNHKでテレビドラマが放映され、2014年にもテレビ東京でドラマ化されていたのですね。私はどちらも見ていなくて今回が初読でしたが例えるなら「ウルトラQ」のエピソードに似たムードの古き良き時代の古典SF物語ですね。細かい事ですが原作小説の舞台は大阪の中学なのにドラマでは東京に変更されていまして関西人の私としては少し悔しいですね。それはともかく本書は核戦争という重いテーマでユーモアは皆無ですが真っ直ぐな生真面目さを強く感じましたね。

  • zero1

    50年以上前の1967年に出たSFで、ある年代以上の方は懐かしく感じるはず。大阪の中2、浩一のクラスに山沢典夫という転校生が来た。彼は勉強や運動が完璧。浩一の住む団地に引っ越してきた。しかし同じ日に転校してきた生徒たちと騒動を起こす。彼らは何者なのか?私は中学生の時に初めて読んだが、結末については勘違いしていた。私の知っている話には続きがあった。我々は、違う人を受け入れることができるか?もし出来ないのなら、今ある差別は永遠になくならない。図書館で見かけ思わず読んだ。大阪が舞台なのに標準語なのはご愛嬌。

  • なる

    主人公が中学生、読者対象もおそらくそれくらいを意識して書かれたジュブナイル小説なようなので文章もシンプルでとても読みやすかった。主人公の住む家の隣に引っ越してきた一家、その息子は目鼻立ちが整って何でも器用にこなす謎の転校生。彼がやってきた時から教室は奇妙なことに巻き込まれて行く、という割とスタンダードな内容の中に戦争や環境問題、さらに民族間の不寛容みたいな問題を入れ込んでいるのである種お行儀の良い小説ではある。『侵された都市』の方がやや硬派だろうか。時空を超える、という内容が得意なのかもしれない。

  • fukumasagami

    一つは、この舞台が学校と団地であり、学校はかつての学校らしく共同体として機能し、団地は各戸の結びつきは弱いながらも新しい生活様式としての共通意識みたいなものがあったけれども、現代はまったく違ってきているらしいーということだ。それも単にばらばらになっただけではなく、自分たちとは異なるものを(安全のために?)排除しながら、しかし同類が仲間としての結束を持つわけでもない、という様相を強めているのである。こうした人間どうしの関係は、これからどうなるのだろう。

  • ぜんこう

    時間じゃなく次元を行き来する話って初めて読んだかも。 次元というかパラレルにいくつもの世界・宇宙があるという考え方は知ってましたが、それをこういう形の話にしちゃうんですね(^^) 講談社文庫版あとがきで著者が書いているように、結末が楽観的だと感じました。 でも、こういうのもありでしょ。 悲観的過ぎるのも後味悪いし。 SFをかじるにはちょうどいいんじゃないでしょうか。

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