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熟議民主主義の困難 その乗り越え方の政治理論的考察

田村哲樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784779511721
ISBN 10 : 4779511720
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

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  • Bevel

    熟議民主主義を入れ子構造として記述することで、例えば、親密圏の話も、自由民主主義も同じ熟議民主主義の部分かつ全体にしたいという話。その方向を取る利点として、自由民主主義を相対化し、例えば、権威主義の体制なんかも包摂・比較できるみたいなの想像してるけど、あんまり未来が見えないなって感じ。熟議民主主義ってそもそも政治に興味ない人の曖昧な理想を体現する言葉に見えていて、そこにすべてを包摂するのは、例えば、すべてがクィアであるとか、経営者であるという当事者目線の理論的戦いがあるなかで負荷が低くて意義も少ない。

  • meòrachan

    熟議は民主政の理想型ではあるように思えるけど,その達成は困難だろうな,とは想像していて,その想像のモヤモヤが具体的に整理されていた.その解決は難しいかな.サマライズして新書のような啓蒙書でも出して欲しい.

  • すずき

    正直言って熟議民主主義に関わる「些末な論点」を集めた本という印象を受ける。個別の論点に関わる著者の論証自体に大きな欠陥があるとは思わないが、”So what?"という感じ。例えば熟議民主主義のためのナッジが構想できるのはわかるが、重要なのはなぜ「ナッジに留められなければならないのか」「ナッジで十分な効果なのか」「具体的にはどんなナッジか」という考察の方がはるかに重要に思える。全体的に「語られていないこと」が気になるし、重要に思える一冊だった。同じ著者の熟議の理由は良い本。

  • けーすけ

    熟議民主主義を敷衍させるにあたって障壁に対して、熟議民主主義の理論というより、ケースごとの解決策を挙げていたようで、いまいち期待していた内容とは違ったなぁ。

  • わんぱら

    熟議民主主義の擁護者として知られる著者が、熟議民主主義の様々な阻害要因への対応について論じた本。読みやすく結論は穏当だが、ドライゼクをはじめとした他の論者の議論を結論だけ引用して論証完了とするような部分が多く、原典に当たる必要を感じさせる。また、穏当であるがゆえに誰もが納得する抽象的なレベルに議論が留まり、本当に困難な具体的問題には触れられてない。政治哲学とは異なり、非理想理論として現実の問題への対応策を論じる政治理論という分野のアイデンティティを強調する著者としてその任を果たしていないのではないか。

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