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書棚から歌を 2021-2025 (しまふくろう新書)書棚から歌を

田中綾

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784910236131
ISBN 10 : 4910236139
Format
Books
Release Date
December/2025
Japan

Content Description

時代もジャンルも縦横無尽。
短歌を引用した読書案内。北海道新聞連載の人気コラム最新刊。


北海道新聞「日曜文芸」欄で2009年11月5日から連載が始まり、現在も続いている人気コラム「書棚から歌を」。2009年から2015年1月18日掲載分までを収めた1冊目の『書棚から歌を』(深夜叢書社、2015年)、それ以降の2020年12月13日掲載分までを収めた『書棚から歌を 2015-2020』(北海学園大学出版会、2021年)に続き、本書は2021年1月3日から 2025年4月13日掲載分までを収めている。


「日中戦争前後の文学を研究してきた私にとって、短歌とは、近代天皇制や歌人たちの戦争責任を考えさせる詩型であり続けています」と語る筆者。優しく穏やかでやわらかな筆致ながら、中根誠著『プレス・コードの影 GHQの短歌雑誌検閲の実態』、篠弘著『戦争と歌人たち』、『戦没学徒 林尹夫日記 完全版 わがいのち月明に燃ゆ』、『田村史朗全歌集』、安保邦彦著『旭川・生活図画事件 治安維持法下、無実の罪の物語』、尹紫遠・宋恵媛著『越境の在日朝鮮人作家 尹紫遠の日記が伝えること―国籍なき日々の記録から難民の時代の生をたどって―』、栗原康著『幸徳秋水伝――無政府主義者宣言』など、戦争と短歌や歌人をテーマにした骨太の作品を多数取り上げている。2025年は終戦80年という節目の年だった。政治を政治の言葉ではなく、文学の言葉で語る。貴重な仕事である。


同時に、学生たちと日々接している大学教授として、短歌に親しんでもらうための間口を広げたいとの思いから、万葉集や百人一首をはじめとするオーソドックスな短歌はもちろんのこと、パンクな作家・町田康や「日本にただ一人の歌人芸人」と称する岡本雄矢、日向坂46の元メンバー宮田愛萌の作品もあり、取り上げる作品のジャンルも歌誌、歌集から小説、エッセイ、評論や伝記と多彩で楽しい。


また、文学におけるジェンダーについての問題意識から、郡山吉江著『しかし語らねばならない 女・底辺・社会運動』、田村美由紀著『口述筆記する文学 書くことの代行とジェンダー』などを紹介。関心が薄れつつあることが懸念されている東日本大震災については、大震災から十年以上を経ての加島正浩著『終わっていない、逃れられない―〈当事者たち〉の震災俳句と短歌を読む』も紹介している。

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