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沈黙と抵抗 ある知識人の生涯、評伝・住谷悦治

田中秀臣

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784894342576
ISBN 10 : 489434257X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2001
Japan

Content Description

戦前・戦中の言論弾圧下で『現代新聞批判』『土曜日』を刊行し、権力と対峙しつつ理想のジャーナリズムを追求した住谷悦治。その生涯と業績を通して、今日求められる社会学者の使命とは何かを考察する。

【著者紹介】
田中秀臣 : 1961年東京生。出版社勤務の後、1996年早稲田大学経済研究科博士課程単位取得退学。現在、上武大学商学部講師。専攻、日本経済思想史・経済学とメディア研究・サラリーマン研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • denz

    吉野作造の弟子としてキリスト教、マルクス経済学を採るリベラル左派の住谷悦治を通して、大正から昭和期の左派言論人のサークルの出版物などを紹介することで、主流ではないものの当時の地域的・階層的に多様な言論状況をメディア史としても読める。著者は、キリスト教にも社会主義にもそれほどの同情はないとしつつも、住谷の学問や時事問題に対する、その起源や沿革をさぐる歴史的解釈の手法に着目して、学問の内容や水準そのものではなく姿勢を評価する。またそれは著者の現在の時事に関する活動や姿勢にも通じるものがあるのだろう。

  • ハンギ

    2001年に出版された、住谷悦治についての経済思想の本。四分の三くらいが人生についての紹介で、残りが住谷の経済学の業績をまとめたもの。客観的な書き方と、たぶん一番最初の本格的評伝ということで読む価値があると思います。ただ、やや住谷さんの描き方が型にはまっているというか、よく戦前にいた、リベラル的な知識人の枠から外れることはないかな、と思ってしまうのが残念でした。けれどもキリスト教徒の社会主義者として、マルクス主義(福本イズム)には同調しなかったものの、倫理的な経済学を模索した、という姿は印象的でした。

  • tatakuma

    住谷悦治という人間の、己の正義を貫き続けようとする意思が作る『他者から強制された「黙」を、自らの信念によって鍛え上げ』社会と距離を置かずに、寧ろ積極的に社会に関わっていこうとする抵抗の姿勢に、強く心を打たれました。

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