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ほろよい味の旅 中公文庫

田中小実昌

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122070301
ISBN 10 : 4122070309
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan

Content Description

とくべつうまいものを、なんて考えるようでは、うまいものが食えるわけがない―。好きなものはお粥、酎ハイ、バスの旅。タマゴに馬鈴薯、市場あるき。家で、外で、旅先で。飲んで食べて、また飲んで…。「味な話」「酔虎伝」「ほろよい旅日記」の気ままで楽しい食・酒・旅エッセイ。初文庫化。

目次 : 味な話(北のサカナ/ 馬鈴薯/ ほろよい飛〓日記 ほか)/ 酔虎伝(ブドウの花/ ノンベエむきのブドウ酒/ 甲州産ブドウ酒 ほか)/ ほろよい旅日記(家出バッグ/ 港さがし/ 風景のなかの昭和 ほか)

【著者紹介】
田中小実昌 : 1925年、東京生まれ。小説家・翻訳家。東京大学文学部哲学科中退。79年、「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で直木賞を、『ポロポロ』で谷崎潤一郎賞を受賞。2000年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • penguin-blue

    作家が書く酒の本、というと渋く薀蓄を傾けながらのひとり酒か、または無頼を気取ってやや荒んだ感じで酒に溺れる、のいずれかのイメージ。それがまあコミさんときたらとにかく愛すべき困ったヨッパライである。酒は安くてたくさん飲める方がいい、と言い切り千鳥足でなじみの店をはしごし、時にチンボツする。店のお姉さんたちにやや軽く扱われながらも愛され面倒を見てもらっている。こんなおじさんと酒場で居合わせたらちょっと離れた席でちらちら見ながらおじさんを肴に苦笑しながら飲み、後日思い出して楽しく家飲みできるかも。

  • ホークス

    食べ物や酒にまつわるエッセイ集。著者は1925年生まれの作家。のんびりしたおしゃべりの背景に、凄まじい時代、人間への諦めと裏返しの愛情がある。「メリットという言葉が嫌だ。英語の形を借りたニホン語なのだろう」と言う。ぐっとハラワタに手を突っ込まれた感じだ。与太話の中に爆弾が仕込まれている。角田光代も解説で言っていた。基本はお付き合いを遠慮したい飲んだくれ。昔は寒くなるにつれ、鱈の切身、さつま揚げ、メザシなどの塩が薄くなり、美味しくなったと言う。寒いと保存用の塩が少なくて済んだ話だが、著者が語ると味わい深い。

  • Shoji

    田中小実昌さんの酒と旅エッセイ。根っからの酒好きのようだ。自宅であれ、旅先であれ、どこに行っても酒抜きではいられないようです。しかし、朝酒、昼酒はやらないとのこと、ちゃんと節制しているではないか。酒の肴の描写もいい。旅に行く時は文庫本も持ち歩くとのこと。旅、酒と肴、文庫本、最強のトリオだ。私と同じだと言いたい所だが、人間の格が違う。失礼しました。ところで、カワハギのことを英語でレザージャケットと言うそうだ。あまり役に立ちそうにないウンチクが一つ増えた。

  • ライム

    タイトルに「味」とあるから各地のグルメ食べ歩きかと思ったら、あくまで酒がメイン。酒の肴にちょこっと食べる料理で、それもノンベエの口に合うように塩辛いのが良いとか。それでも旬の海産物の、ウナギ・フグ・刺身の話は私にとっても美味しそう。そんな日常の酒飲み談話の間に挟まる、過去のエピソード「ヌード劇場で働いた」「米軍の医学研究所に勤め」「テキヤの子分で新宿を徘徊」の方も滅法気になる…そこら辺の詳細は書いてくれないから、他の著書も読まねばという気になる。最後のお茶売りの夢も摩訶不思議。

  • 二木弓いうる@作家の赤ちゃん

    ほろよい程度で済むのか? と思うほど色々な種類のお酒が出て来るエッセイ。食事もつまみもあるよ。 多分、お酒飲むのが好きな人の方が共感できる。

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