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ISBN 10 : 4344949110
Content Description
「日本古来の音楽モデル」こそ
心と体に効く最高の処方箋!
日本音楽や民俗音楽に造詣の深い精神科医が解説
音楽療法で大きな効果を発揮する「日本古来の音楽モデル」とは
医療や福祉の現場で広く導入されている音楽療法。しかしその在り方には、今なお課題が残されていると著者は指摘します。
近年の音楽療法は、技術や形式に偏重するあまり、楽器の演奏や歌唱といった活動が、本来の目的である「癒やしの体験」から遠ざかってしまっていることも少なくありません。特に日本では、西洋音楽を基盤とする教育や文化が根強く、音楽をもっと自由に楽しんだり、自分自身の表現として解き放ったりするような機会が乏しいといいます。
著者は精神科医であると同時に、東京藝術大学で日本音楽や民族音楽を学んだ経験を持ち、長年の臨床現場と全国各地でのフィールドワークを重ねてきました。
その実践の中で見えてきたのは、「日本人が心地よいと感じる音楽体験には、ある共通する特徴がある」という気づきです。
それは、音程や旋律の正確さよりも、自然の音に耳を澄ませ、言葉をのせて自由に歌い、身体全体で表現するといった、感覚と即興性を重んじる音楽の関わり方です。
本書では、そうした日本古来の音楽体験を「日本古来の音楽モデル」として提唱し、それを現代の音楽療法に活かすための新たなアプローチを提示しています。
五感で味わう自然音、即興的にその場で奏でられる音、他者と共鳴しながら自分を解放する身体的表現。これらは、単なる娯楽の提供ではなく、治療としての音楽の本質に迫る手がかりとなります。
本書は、形式的な指導法や西洋音楽一辺倒の考え方ではなく、日本人の感性に根ざした音楽療法のあり方を探る一冊です。地域の音楽文化との接点や、実際に効果を上げている現場の実践例も数多く紹介されています。
高齢者施設や精神科医療、福祉・教育の現場に携わる専門職の方はもちろん、音楽を通じたケアや癒やしに関心を持つすべての方にとって、確かな学びとなる一冊です。
※本書は2019年に発刊された『日本人のための音楽療法』の内容を加筆・修正した改訂版です。
【著者紹介】
牧野英一郎 : 医師、武蔵野中央病院理事長・院長。昭和26(1951)年生まれ。慶應義塾大学医学部卒、東京藝術大学音楽学部楽理科卒、同大学院修了。精神保健指定医。介護支援専門員。日本音楽療法学会認定音楽療法士。藝大時代に日本音楽や民族音楽に接した知見を手がかりとした文献研究やフィールドワークと、医療現場や被災地での音楽療法的活動を往還。多くの日本人の感性は今でも伝統的な日本の音や音楽文化の特徴と一致し、それに沿うと喜ばれることを発見。「日本文化と音楽療法研究会」代表。病院のテーマは「ここからアート(心、体、アート)」。バイオリン演歌師「e楽坊(イーがくぼう)」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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