Product Details
ISBN 10 : 4910947051
Content Description
「95歳 みどりさんの綴り方」は、信州・岡谷生まれのみどりさんが自身の半生を振り返った作品です。この本は60代の長男で大学准教授とのコロナ禍で会えない中で交わした手紙を基に構成されています。前半部分ではそのやりとりを紹介し、後半部分では70代から始めた短歌と入院生活中の思い出を綴ったエッセイを紹介しています。
みどりさんの人生は、昭和、平成、令和という時代の変遷と共に、信州での生活史を織りなしています。3歳で母と死別後、祖母に引き取られ養蚕業を手伝いつつ育ちました。女学校へ進学したが、戦時中の学徒動員により工場労働に従事し、戦後は様々な職を経験しました。
人生を大きく変えたのは、夫である万吉との出会いです。ソ連での4年に及ぶ捕虜生活から帰国した万吉は、国鉄が進める強引なトンネル建設計画に反対し、その運動をみどりさんが支えました。万吉は後に市議会議員としても地域に貢献しました。また、万吉が爆破未遂事件で冤罪の疑いをかけられた苦労も詳述されています。
読者は手紙や短歌、エッセイを通じて、その時代の風景や人々の生活を感じ取ることができます。落ち着いた語り口で描かれたこの本は、強さと優しさ、そして岡谷の懐かしい暮らしを感じさせる貴重な記録です。
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