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当事者研究 等身大の わたし の発見と回復

熊谷晋一郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000063371
ISBN 10 : 4000063375
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

当事者研究とは、自分と似た仲間との共同研究を通じて、等身大の“わたし”を発見すること、そして、そんな自分を受け容れるものへと社会を変化させることを通じて、回復へと導く実践である。当事者研究の誕生の背景と方法論を紹介し、自閉スペクトラム症研究を例として、知識や支援法の共同創造が始まりつつある現状を報告する。

目次 : 第1章 当事者研究の誕生/ 第2章 回復の再定義―回復とは発見である/ 第3章 当事者研究の方法/ 第4章 発見―知識の共同創造/ 第5章 回復と運動/ 終章 当事者研究は常に生まれ続け、皆にひらかれている

【著者紹介】
熊谷晋一郎 : 1977年生まれ。新生児仮死の後遺症で脳性まひになる。高校までリハビリ漬けの生活を送り、歩行至上主義のリハビリに違和感を覚える。中学1年時より電動車椅子ユーザーとなる。高校時代に身体障害者の先輩との出会いを通じて自立生活運動の理念と実践について学び、背中を押されて大学時代より一人暮らしを始める。大学時代に出会った同世代の聴覚障害学生の運動に深く共鳴する。「見えやすい障害」をもつ自分への「排除型差別」とは異なる、「見えにくい障害」に対する「同化型差別」の根深さを知る。東京大学医学部医学科卒業後、千葉西総合病院小児科、埼玉医科大学病院小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。東京大学バリアフリー支援室長。専門は小児科学、当事者研究。主な著作に、『リハビリの夜』(医学書院、第9回新潮ドキュメント賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ネギっ子gen

    自閉スペクトラム症研究を例に、べてるの家発のユニークな“自分助け”の技法である「当事者研究」の最新動向と、多分野の研究者との協働によって、知識や支援法の共同創造が始まりつつある現状を報告。注と参考文献に、索引。<当事者研究は、自分と似た仲間との共同研究を通じて、等身大の〈わたし〉を発見すること、そして、そんな自分を受け容れるものへと社会を変化させることを通じて、回復へと導く実践/世界にたった一人の自分の〈個性〉を探求し、その知識を踏まえて世界をより住みよいものに変えていこうとする取り組みに他ならない>。⇒

  • 兵士O

    先日、文章表現を教えている女の詩人の先生とそのゼミ生の交流会に参加してきました。幼少期自分の意向とは裏腹に病名を勝手につけられ、そこでの偏見に苦しむ学生。また、登校拒否に苦しむ友人に冷たい対応をする学校の姿勢に憤慨して泣き出す学生。そこにはマジョリティが当たり前のように思っているシステムに苦しむ若者の姿がありました。彼女らは熊谷さんを知りません。しかし同じ問題意識を持っている。その先生もマイノリティが自ら語り出すことの意義を語っていました。独りでは社会では孤独。二人、三人と共有すれば一つの力。語り出そう!

  • またの名

    マイノリティの当事者グループが集まってもそこから外れる理解されない周縁の人々が生じ、周縁が集まると更にそこから外れる周縁が発生するゆえにこそ必要になるという、当事者研究。何か苦労の当事者になれば周囲の人と相談したり先行事例を調べて研究している当然の対処法が、世間のカテゴリで表現されてないトラウマや経験を抱える少数派には使えないので、誰も利用者から除外されない言葉のユニバーサルデザインを実現するかのように当事者研究が発展したと議論。専門家も多数派もコミュニケーションを阻む妄想に陥り易い当事者とまで言い切る。

  • ひつまぶし

    当事者研究というものの概略をつかむためにざっと読んでみた。基本的には当事者運動と自助グループのような問題の当事者による問題解決のアプローチの発展形ないしバリエーションっぽい。著者の場合、自身が医師であり、当事者と共同研究して、医療体制を変えようとしているようだ。そうなると最終的にはやはり〈科学の知〉に奉仕するものとしての〈臨床の知〉になってしまう気がする。研究が社会運動であり、集団的な自力救済であり、真理の探究でもあるためには何が必要なのか。ショウガイではなく、障害の部分を医学以外にも応用していくことか。

  • Haruki

    2001年に精神障害グループの治療法として始まった日本独自の取組みに端を発し、発達障害や依存症グループへも広がる。医学モデル→社会モデルを包括し、少数派の予測誤差の大きさ(生得的ショウガイ+多数派との差異:障害)を、少数派が集まり、公開して更新することで固有性を保ちつつ共通性を見出すことで、誤差低減=自己の物語の構築を目指す。エピソード記憶とそれらの部分抽象化である概念的自己のリンクを意識的に構築・維持する手段が当事者研究における回復とされ、身体感覚の想起や共通化によるパターン化、他者への帰属化をめざす。

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