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ISBN 10 : 4389421174
Content Description
茶の湯やいけばなのような身体知を持って継承される文化には、そもそも文字で伝えられる史料は少ない。茶の湯では「心に伝え目に伝え、耳に伝えて一筆もなし」というように文字で伝えるものではないと考えてきた。しかし実際には、茶の湯の中で、茶人たちは命がけてその思いやふるまいを表現してきた歴史がある。文書・記録に残らない茶人たちの記憶、伝承を通してそれを再現する方法があるのではないか。
千利休という茶の湯史上の巨人をいかに描くか。これまでも優れた利休論が生まれている。しかし、そこにまだ咥えられるものがあると考えて本書の利休論は執筆された。利休の書状や同時代人の日記類ばかりでなく、利休の孫千宗旦がその息子江岑宗左に語った伝承である「江岑宗左茶書」が新たに現れた。それを紹介する仕事にあたった著者が、文書・記録と新しい伝承資料を用いて新たな利休像を描き出したのが本書である。
利休の茶の湯がどのようなものであったのかを読み取っていただければ幸いである。
【著者紹介】
熊倉功夫 : 1943年東京生まれ。東京教育大学文学部日本史学科卒業。同大学院博士課程修了。日本文化史専攻。文学博士。京都大学人文科学研究所講師、筑波大学教授、国立民族学博物館教授、林原美術館館長、静岡文化芸術大学学長を経て、現在、MIHO MUSEUM館長。国立民族学博物館名誉教授
原田茂弘 : 1963年広島県生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業。同大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。日本文化史専攻、おもに茶道史を研究。表千家不審菴文庫主席研究員。茶の湯文化学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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