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絶望の裁判所 講談社現代新書

瀬木比呂志

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062882507
ISBN 10 : 4062882507
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

裁判所、裁判官という言葉から、あなたは、どんなイメージを思い浮かべられるのだろうか? ごく普通の一般市民であれば、おそらく、少し冷たいけれども公正、中立、廉直、優秀な裁判官、杓子定規で融通はきかないとしても、誠実で、筋は通すし、出世などにはこだわらない人々を考え、また、そのような裁判官によって行われる裁判についても、同様に、やや市民感覚とずれるところはあるにしても、おおむね正しく、信頼できるものであると考えているのではないだろうか?
しかし、残念ながら、おそらく、日本の裁判所と裁判官の実態は、そのようなものではない。前記のような国民、市民の期待に大筋応えられる裁判官は、今日ではむしろ少数派、マイノリティーとなっており、また、その割合も、少しずつ減少しつつあるからだ。そして、そのような少数派、良識派の裁判官が裁判所組織の上層部に昇ってイニシアティヴを発揮する可能性も、ほとんど全くない。近年、最高裁幹部による、裁判官の思想統制「支配、統制」が徹底し、リベラルな良識派まで排除されつつある。
33年間裁判官を務め、学者としても著名な著者が、知られざる裁判所腐敗の実態を告発する。情実人事に権力闘争、思想統制、セクハラ……、もはや裁判所に正義を求めても、得られるものは「絶望」だけだ。

著者について
瀬木 比呂志(せぎ・ひろし)一九五四年名古屋市生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。一九七九年以降裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。並行して研究、執筆や学会報告を行う。二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。著書に、『民事訴訟の本質と諸相』、』、『民事保全法〔新訂版〕』(ともに日本評論社、後者は春ころ刊)等多数の専門書の外、関根牧彦の筆名による『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』『映画館の妖精』(ともに騒人社)、『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、映画、漫画については、専門分野に準じて詳しい。

【著者紹介】
瀬木比呂志 : 1954年名古屋市生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。1979年以降裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。並行して研究、執筆や学会報告を行う。2012年明治大学法科大学院専任教授に転身。民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mitei

    やや説明が冗長に感じたが、元裁判官の生の声が書かれていてよかった。いろんな悪い話があるなぁと思った。

  • えちぜんや よーた

    本文中さかんに『イヴァン・イリイチの死』(レフ・トルストイ作)という物語が登場する。裁判所判事で順調に出世した主人公は、次第に死の恐怖が迫り、読んでてこっちが辛くなるという内容。その作品からの比喩がタイトルにある「絶望の」という言葉と見事なまでにマッチングしている。ご本人もおっしゃるように、裁判官としての道ではなく、人文・社会学系統の学者と言う道も「あり」だったかもしれない。

  • Willie the Wildcat

    満足度は「18.6%」!?効率性の追求から出世レース等による官僚体質。階層性、閉鎖性、肩叩きによる早期退官など、どこの世界も同じだなぁと感じる。挙句の”ラットレース”・・・、辛らつだなぁ。確かに時代に即した変化は認めるも、法治国家としての”ボトム”はまだ捨てたものではないと信じたい。著者の和解における苦い経験に、現場の苦労という観点で共感。一方、Specialist vs. Generalistは微妙。一定の後者経験は必要も、前者があっての話という気がする。

  • k5

    司法シリーズA。これもスキャンダラスなタイトルですが、『裁判官失格』とは異なり、中身もスキャンダラスでした。自分のいた組織を糾弾するというのは、悪口になってしまいやすく(この本も章のタイトルで「心のゆがんだ人々」とか書いてますし)なかなか難しいですが、かなり論理的で正当なのではないかと思いました。ただアメリカの裁判所の方がいいという論法はスコット・トゥローの小説を読んだり、最近のニュースを見ているとそうでもないかと思ってしまいます。

  • リズ

    ネット読書にて、完読。司法の世界。人を裁く裁判所。声があがらなかったら、何もおこらず期待を裏切る。書類の処理仕事的な、事務仕事。権力者による裏切りが、行われていた。残忍極まりない。

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