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書くための文章読本 インターナショナル新書

瀬戸賢一

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797680461
ISBN 10 : 4797680466
Format
Books
Release Date
December/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

これまでになかった画期的な「文末論」と、単調になりがちな文末を豊かにする実践的技巧を示した、本当に役に立つ、まったく新しい文章読本!
日本語の文章で力点が置かれるのは圧倒的に文末。なぜなら文が終わるところなので、もっとも記憶に残りやすい。そこに情報の核を据えるので、文章におけるパンチの効かせどころだと著者は説く。
ところが日本語では最後に動詞がくるので、付け足しがしにくく、その大切な文末が弱い。さらに日本語の文末は「です」「だ」などの連続になって単調になるという弱点もある。これらをどう解決するか。
『日本語のレトリック』『メタファー思考』などのベストセラーがある言語学者が向田邦子、筒井康隆、井上ひさしなどの名文を引いて丁寧に構造を分析し、解説。
長年文章の技巧を研究してきた著者の分析は的確で、語り口は軽妙でわかりやすい。よりうまく、美しく、伝わる文章が書けるようになる画期的な1冊。
また名文がふんだんに引用されているため、日本語の美しさや豊かさ、作家のテクニックを堪能しながら読み進めることができ、実践的でありながら、読書の楽しさも味わえる。

【目次より抜粋】
第一章 終わり良ければすべて良し
 第一節 「す」と「る」を書き分ける
     デス調とデアル調の変換/「す」と「る」を書き交ぜる/「て」の謎を解く
 第二節 「た」の処理法――過去をどう表すか
     小説はいつも「た」で終わるか/過去の過去形
 第三節 主体性から見た文章技法
     主体性と視点/現象文と出会う/一人称の語り手

第二章 踊る文末
 第一節 キャラ立てする
     役割語とは/助動詞のお目当て
 第二節 文法のレトリック
     動詞を鍛える/止めを生かす/否定の出番ですよ
 第三節 表現のレトリック
     感嘆と祈願/もっと対話を――「そう」と「いや」/倒置法と追加法
 第四節 引用のレトリック
     さまざまな意匠/間接引用の世界/「と」の乱舞

【著者略歴】 言語学者。1951年、京都府生まれ。大阪市立大学文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。佛教大学教授、大阪市立大学教授名誉教授。専門はレトリック、英語学。
豊かな言語表現の技法を研究。著書に『メタファー思考』(講談社現代新書)、『日本語のレトリック』(岩波ジュニア新書)など多数。編著に編集主幹を務めた『英語多義ネットワーク辞典』(小学館)
『プログレッシブ英和中辞典』(第五版、小学館)など。

【著者紹介】
瀬戸賢一 : 言語学者。1951年、京都府生まれ。大阪市立大学文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。佛教大学教授、大阪市立大学名誉教授。専門はレトリック、英語学。豊かな言語表現の技法を研究している。著書多数。編著に編集主幹を務めた『英語多義ネットワーク辞典』(小学館)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ココロココ

    読んだだけでは、とても習得できぬ。練習あるのみ。やはり、太宰治は文章が洗練されていて、天才だ。生まれつきセンスがあるのだな。生まれつきセンスがない者(自分)は、練習するしかない。また時間をおいて、読み直したい。

  • ヴァン

     変化に乏しい日本語の文章の文末表現にこだわって、いかに豊かな記述にまとめていくか、実例を示しながら、さわやかに教示していく、読みやすい一冊。

  • 寝落ち6段

    文末はほとんどの場合、「す」「る」「た」で終わる。文章が長い程、文末が単調になってしまう。その脱却の為に、様々な文例を紹介している。何気なく読んでいる文章であるのに、気付かないところにレトリックが散りばめられて、目から鱗の一冊だ。私は、日本語ほど自由に文章を書ける言語はないと思っている。SOV型の文型であるが、じゃあ実際にそればかりなのかと言えば、そうじゃあない。もっと文章を理解し、学ぶことで表現はどんどん豊かになる。改めて日本語の文章の豊かさと可能性を再発見できた。

  • TomohikoYoshida

    SNSもブログもせず、文章を書くつもりもサラサラないのに、気になって手に取った本は「書くための文章読本」日本語の文末処理のテクニックやレトリックについて、豊富な実例を解説しながらまとめた本。この本をじっくり読みながら文章を書いたらうまくなるだろうなぁ。面白いなぁ。この本で引用したものは巻末にまとめられているので、読みたい本を探すときにも使えそう。と思いながらも、もう次に読む本に気持ちが移っているけど、きっとまたこの本に戻ってこよう。

  • またの名

    最後のパンチを効かせて文章の力点が置かれるのは文頭ではなく圧倒的に文末というテーゼを掲げて繰り出す、こんな議論を待っていた新鮮な日本語論。動詞の終わりが「る」で過去形は「た」、あとはせいぜい定番だ・である体ですます体の反復にすぐ飽きが来る、だが熟練した悟りの境地(@筒井康隆)に達してる書き手は華麗なテクで回避し例外をいくつも作り出すこの言語の法則を分析。確かに読メを始める前から文末支配をどう考えるか課題だった。未踏の領域に迫る詳細な考察でも決定的な原理をまだ見出せないのは仕方なく、さらなる研究発展を望む。

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