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谷中安規モダンとデカダン

瀬尾典昭

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336057938
ISBN 10 : 4336057931
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

大正・昭和のモダン都市東京を放浪し、特異な版画作品を数多く遺した“風船画伯”谷中安規の全貌をかつてない規模で集成。新発見の作品も収録した決定版画集!作家・藤野可織氏によるエッセイ収録。

目次 : 第1章 大正デカダンスの長い助走路/ 第2章 モダン都市とマシンエイジ/ 第3章 ストーリーテラー/ 第4章 文学者たちと挿絵/ 第5章 楽園を夢見る子供たち

【著者紹介】
瀬尾典昭 : 1955年生まれ。渋谷区立松涛美術館学芸員

山田俊幸 : 1947年生まれ。帝塚山学院大学教授

辺見海 : 1972年生まれ。編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • HANA

    頁を捲るなりめくるめく夢幻の世界に案内される。それが悪夢の中を彷徨うようでも、帝都東京であろうとも、鳥獣や子供が幸う楽園であろうとも、この憂世とは違う世界を存分に覗かせてくれる。風船画伯の事は百鬼園先生の随筆や『王様の背中』でしか知らなかったが、以前近くであった展覧会やこの本でその作品に触れることが出来、まさに瞠目させられた。初期の作品はどこか既知感があるなと思っていたら表現主義の影響というので腑に落ち、後記の作品では楽園に安らげる。生涯やその周辺も詳しく記され、徹頭徹尾画伯を知る事の出来る一冊だった。

  • yumiha

    内田百閧ェ命名した風船画伯こと谷中安規の木版画などの画集。「狐の裁判」を安規の挿絵とともに読めたら、素晴らしいだろうと想像する。確かに異才である。そんな安規が生きた大正や昭和の様子、交流のあった作家や画家などのエピソードもあり、その作風を分析もしてもらえる。私のお気に入りは、「虎上吹笛」だ。たぶん紙一面を墨で塗り潰してから白絵具で形を描いた「紙上版画」だろう。その制作の様子を見ていた平山三郎(ヒマラヤ山系)の一文、「画稿を持って立ち上がった風船画伯は金色の羅漢だった」にも心惹かれた。

  • 千恵蔵

    『昭和二十年東京地図』で紹介されていたので、ずっと(15年くらい)気になっていた画家の全体像。決して端麗な作品は描いていないが、夢うつつを時にユーモラスに揺蕩うような、そんな印象。人間性でいうと、とてもチャーミングな、暗黒舞踏も踊る愛すべき人。

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